2013年9月24日火曜日

JR北海道異常放置事件:「どこに問題があったか」と問われれば「社長」だろう

JR北海道の人命に大きくかかわる保線不具合の放置事件は、あきれ返るばかりだが、「どこに問題があったのか」と問われれば、「社長だろう」と答えるしかない。知らなかったかどうかは分からないが、企業のトップに保線管理の重要性の認識がなかったこと自体が問題ではないか。

特急列車のトンネル内火災事故、そして貨物列車の脱線事故とJR北海道の重大な事故がつずく。

21日の記者会見で保線管理の責任者が、本線を含めた点検を「必要ない」と言っていたのに、国土交通省の緊急点検指示で実施した結果、補修の放置がまた見つかったのだ。

結局は、97件が判明し、20~22日に補修は終了したという。やる気になれば容易にできるのではないか。放置していたことに何か魂胆があったのではないかと疑いたくなる。

放置の要因に、上部への報告の失念、二重チェックの不徹底、組織のルールに関する幹部の思い違いなどが挙げられているが、究極的には職員の安全意識の腐敗だ。

社長は記者会見で「辞めない。安全のために今まで以上に働かなければならない」と殊勝なことを言ったそうだが、社長にこそ問題があったのではないか。

JR北海道全体の安全意識の改革には、「まず社長が引責辞任すべきだ」。それによって事の重大さを職員全員が再認識に意識の変革ができる。先の事故では社長が責任を感じて自殺した事例まであるのに全職員に反省のかけらも無かったのか。

今の保線管理責任者も辞任すべきだ。

企業のトップが責任を取らないことは、全職員に「それほどのことではない」というメッセージを送ることになりかねないのだ。

人材がいないのであれば、リストラされた人間から優秀な人材を再雇用することもできる。他の企業から引き抜くことも考えたほうがよい。

要は、今の幹部が病根なのだ。


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2013.9.28掲載
JR北海道は、ISO9000シリーズ(品質管理)を導入し、保全の徹底を図れ



[後記]
JR北海道のレール幅異常放置は、ついに267箇所に上った。発表する幹部も困り果てた顔だ。なにやら東電・福島第一原発の汚染水漏れ事故に似てきた。これでも今年にはいって脱線2件、出火件、白煙2件以上というのは少なすぎる感じもするが、ミスが事故に繋がるのはこんなものかと思ったりする。

でも、安全運転に徹しなければならない交通機関にとっては致命傷の出来事で、それこそ解体的出直しが必要だ。

私たちもJR北海道の経営の厳しさに対する認識が甘かったのではないか。

1987年の分割民営化でもJR北海道の経営の厳しさは指摘されていた。経営安定基金6822億円の運用益で補助されているが、1987年には498億円あった運用益が2012年には半分の254億円になっていた。

今は、こんなに大騒ぎされているためか、異常個所の指摘が直ぐに補修される状態になっている。だからやる気になれば出来るのだ。早く立ち直って欲しい。

次々に明るみになるレールの異常放置も267箇所にのぼった
テレビ朝日 報道ステーション 2013.9.25
(2013.9.26)


読売新聞 (2013.9.28)にも驚くべきニュースが載っていた。

JR北海道の野島社長が、国土交通省の聞き取り調査で、「現場の作業を本社がチェックする仕組みができていなかった」「社内に安全意識が完全に浸透していない」といったそうだ。

公共交通機関として安全輸送が社是と思うが、JR北海道は公共交通機関の体を為していなかったのだ。

今各社が取り組んでいるISO9000シリーズなど品質管理の手法を取り入れて体質改善に努める必要があるのではないか。
           
                                        (2013.9.28)








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