2014年1月29日水曜日

FRBの量的緩和縮小で続く混乱:やっぱり量的緩和は劇薬だったのか

FRBの量的緩和縮小で続く混乱、やっぱり量的緩和は劇薬だったのか。08年から始まったFRBの量的緩和が、今その縮小で世界の金利、株価に大きな影響を及ぼしている。アルゼンチンのペソ、トルコのリラ、南アフリカのランドが売られ、米のダウ平均は318ドル安の15879ドル、日経平均も304円安の15391円で株は下落。ドル売り円買いで円は102円台に高騰した。

08年ごろ、FRBに量的緩和を進言したのは日銀の白川元総裁だという話を新聞で見たことがある。当時FRBは「口出しするな」と言ったそうだが、既に始まっていた日銀の量的緩和を相当真剣に検討したようだ。

中央銀行の金融政策も金利がゼロ金利下にあれば、後は量的緩和で大量の資金を市場に流すしかない。

それでも量的緩和は景気を刺激しないし、バブルの危険があることは指摘されていた。「時間稼ぎしかない」と言うことは確か白川さんがよく言っていたことだ。

更に、ある中央銀行の幹部は、「量的緩和は始める時よりも、止める時のほうが難しい」と言っていたがその通りだ。

FRBが何時量的緩和を縮小するか。経済指標の好転とともに雇用者数20万人増が条件であるが、超えたと思ったら7万人増に落ちるなど安定した好転は見られない。

でも、バーナンキ議長の宣言通り850億ドルから750億ドルに縮小、今回のFOMCで 650億ドルに更に縮小する見方が市場に出ている。

早く金融政策を正常化したいのだろう。中央銀行としては当然の考えだ。

ところが当然のように、量的緩和で市場に溢れたドルは新興国へ流れ、世界経済を引っ張ってきたが、FRBの縮小緩和で流れたドルが逆流しだしたという。

FRBが世界経済の動きを見ながら基軸通貨のドルをどうしていくか、今後の動向に注目だ。

FRBは408兆円まで量的緩和をし縮小に切り替えたが、日銀は270兆円まで量的緩和を拡大中である。

日本は金利が下がり、米国は上がる。その結果、ドル高・円安の傾向が続くのだろうか。それが日本経済にとっていいのか。

日銀は量的緩和を止める時は、物価上昇が2%を安定的に確保できるまでになった時と言う。その縮小をどういうプロセスでやっていくのか。

安倍総理の提唱するアベノミクスより欧州経済、新興国経済、中国、米国の経済に大きく影響される日本経済だ。

量的緩和は、毒薬、劇薬だ。日銀も異次元の量的緩和と胸を張っていられなくなるのではないか。

1日も早い金融政策の正常化を願うのだが。






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