2016年3月13日日曜日

米大統領選でのトランプさん:万一,敗北でも問題提起は大きくないか

米大統領選・予備選での共和党トランプさんが党内での反トランプの動きで23位がまとまれば危うくなってきた感じか。でも、万一大統領選に負けたとしてもトランプさんの問題提起は大きい。

オバマ大統領の8年間でのアメリカの立場が弱くなり、「強いアメリカ」「偉大なアメリカ」の復活が望まれている。

新聞が報じたトランプ発言を拾ってみると、米国経済の立て直しだ。通貨安で自国の輸出促進の疑いがある日本や中国を為替操作していると批判する。米国製品は売れないし雇用も奪われているというのだ。

米国内経済立て直しに日本と同じように法人税率を35%から15%に落とすという。

世帯収入5万ドル以下の家庭は所得税を無税にするとまで言う。他の候補が主張している格差是正か。

ヨーロッパでは難民問題が大きくクローズアップされているが、米国もメキシコ移民の受け入れを阻止すると言い、国境に巨大な万里の長城を造るという。建設費はメキシコに出させると言えば、大富豪の自分が払えと言われている。

軍事面では日本にもっとカネを出させるという。米国は日本を助けなければならないが、日本は米国を助けてくれないと不満も漏らす。日米安保も様変わりするのか。

安倍政権が成立を目指すTPPも米大統領候補は皆、反対を表明している。米議会を通すのも困難とみられていたが、米国にとってはTPPは国益に反するらしい。

甘利元経済再生担当相は大詰め合意を急ぐあまり日本の国益に反する動きをしたと報じるメデイアもあった。

暴言王、造反者、非主流派、政治経験なしと批判されているが、だからこんな発言も出来るのだろうが、腹の底ではアメリカ国民の本音と思っている国民は多いのではないか。

だが、実際に政治となると本音の通りには行かないのだ。確かに今のアメリカは弱い。「世界の警察」を放棄、中東、対中国外交では後手が続く。誰が見ても弱腰だ。

対議会でも政策の整合性を問われギクシャクするだろう。これは即、世界中に影響が出てくる。まず、経済は大混乱か。昔は「市場の見えざる手」が働いていたが今は期待出来ない。金融界は変質しているのだ。

トランプさんを大統領にしない運動が広がっているが、かえって支持が広がるのではないか。主流派といっても混乱した政治の世界では勢いもなくなっている。日本の自民党だって安倍総理に毒されて主流派は身を潜めている。安倍総理もトランプさんも同類だ。


格差是正、政治改革、減税などは日本でも必要だ。今、政治課題は各国共通なのだ。

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