2015年8月21日金曜日

自民党総裁選は無風か(1):禅譲狙いのダンマリ戦術で自民党は大丈夫か

9月の自民党総裁選は安倍さんの無投票当選の可能性が強いようだが対抗馬として名前が挙がった人たちも禅譲を狙ってのダンマリ戦術では自民党は大丈夫かと思える。

28には総裁選の日程が決まるそうだが、対抗馬の出にくい日程が検討されているらしい。今回は自民党挙げての全員一致での安倍さん再選を目論んでいるようだが、自民党OBらは対抗馬を立てる動きをしている。20人の推薦人も安倍さんに睨まれるのが怖いとか次の内閣改造での期待もあって集まりにくいこともある。

本命の石破さんは「内閣の一員として地方創生相の仕事を全うする」と言って、無派閥連絡会では不出馬の意向を固めたとメデイアは報じるが出馬強まるという見方もあるようだ。

石破さんが内閣を去って出馬するとなると「この大変なときに何事か」と党内で批判が出るのは確実だ。いつかは総理を狙う石破さんに取っては不利になる。

ここは全員一致で安倍さんを押して禅譲を狙うのが良い手と石破さんが考えてもおかしくはない。

一方、保守色の強い安倍さんがリベラル系の石破さんに禅譲するかどうかは分からない。同じ保守の稲田政調会長の可能性もあるが、稲田さんでは自民党内がまとまらないだろう。

最近体調の不良を報じる記事が多いが、途中での政権放り出しの可能性もありそうだ。安保関連法案で内閣支持率は下落傾向にあり今後の政策課題を見ても支持率を上げることが出来ルチャンスはなさそうだ。これ以上体を害して政権にへばり付くのは止めようと言うことになりかねない。サミットが花道というせつもあるようだ。

安倍さんの無投票当選は自民党の無気力さの現れではないかと心配になる。


毛利家の3本の矢も安倍総理の3本の矢も折れ、4本目の矢に頼るしかないか

毛利元就の3本の矢、安倍総理のアベノミクス3本の矢は折れ、それぞれの目標完遂は4本目の矢が重要になる。毛利元就が3人の息子を呼んで「3本の矢なら折れない。兄弟で毛利家を守れ」と言った言葉は有名であるが歴史的には嘘らしい。安倍さんのアベノミクス3本の矢も折れそうでいずれも4本目の矢が重要になってくるのだ。

今まで歴史で学んだ教訓が今、大きく書き換えられようとしているのに驚くばかりだが、たまたまネットでニュ-スを当たっていたら、ビジネス・ジャーナルで「毛利元就の美談「3本の矢」はうそだった? 毛利家の秘められた衝撃の「真実」」という高校教師で浮世博史さんの記事が目に止まった。

これに、安倍総理のアベノミクスの3本の矢と憲法解釈改憲で今審議中の安保関連法案を重ねてみると毛利家と安倍家の命運の行き着くところが分かるのではないかと思った。

その記事によると、元就には正妻が生んだ3人の息子と側室の子6人がいたそうだ。一人は早く死に後2人も関ヶ原の戦いで毛利家は家康の東軍に付いたが長門国など2カ国を支配するだけになってしまった。毛利家本家には跡取りがいなかったために元就の4男(側室の生んだ子ども6人の内の一人)が後を継ぎ幕末まで続く長州藩を治めたという。

矢を3本見せておいて実は6本を隠していた。元就は4本目の矢を取り出し毛利家を救ったというのだ。面白い話だ。しかし、昔私たちが学んだ歴史の常識が今教科書で大きく書き換えられていることに驚きと同時に歴史に興味が湧いてきた。

一方、今私たちの生活に大きく影響しようとしている安倍総理の政策をこれに重ねてみたら、安倍総理(安倍家)の先が見えてこないか。

リフレ派の主張を取り入れて日本経済再生に向けアベノミクス3本の矢を放った。円高、株安に苦しんだ市場、国民は円安、株高の政策に大きな期待を抱だき安倍総理に絶対的な支持を与えた。

ところがアベノミクス3本の矢も今は色あせてきた。

第一の矢の異次元の金融政策は日銀総裁を更迭する荒技に出、黒田総裁が誕生、マネタリーベースは2年で2倍、2年で2%の物価安定目標達成を唱った。確かに円高から円安に基調は替わった。円安は輸出産業を中心に企業収益は上がったが今度は進みすぎる円安で輸入品価格の高騰などで生活必需品も高騰し消費税増税も相まって消費の減退の要因にもなった。

マネタリーベース増は市場におカネを流す量を増やし長期金利を低水準に抑えることで企業に投資を促す期待感を煽ったが消費低迷、需要不足では市場に溢れたカネはバブルの要因にもなってきた。

設備投資が増え、賃金も上がり消費、生産活動が活発になる「経済の好循環」も物価高の消費低迷で「経済の悪循環」の様相を呈してきた。

2%物価安定目標もいろんな要因で2015年度中の達成は出来ず2016年度前半に目標を変更したが達成可能と言っているのは日銀、政府だけで民間エコノミストは懐疑的だ。黒田総裁、岩田副総裁は責任を取って辞任すべきだと思うが「辞任は否定」する。

米国FRBは9月にも金融政策正常化に向け利上げの動きを見せているが、これが日本経済にどう影響してくるか。その時は正念場だ。

第二の矢の財政出動もままならない。国土強靱化で公共投資を増やす動きもあったが予算は減っている。東北の復興予算も使い切れていない。おまけに国、地方の借金が1050兆円、GDP比200%を越える先進国一の悪い状況で、日本経済再生にあっては財政の健全化が喫緊の課題だ。安倍政権は経済成長と財政再建を両輪とみているが相反する経済政策では四苦八苦の状態ではないか。財政再建を緩めれば世界から批判を受けることにもなる。

第三の矢の成長戦略が期待されたが、出てくる政策は歴代政権が掲げた政策と同じだ。官僚が同じだから当然だろうが、今までに実施できていないと言うことはこれからも実施できる保障はない。強きを助け弱気をくじく保守政治そのものだ。

成長分野だって税金をつぎ込まなければ成長できない分野では思いやられる。

安倍総理の経済政策アベノミクスの3本の矢も1930年代の高橋是清の経済政策の繰り返しだったようだが、今では経済政策の見直しが必要になってきた。折れたのも当然だ。

そして最近の安倍総理を見ると、安保関連法案の今国会成立に全力をそそいでいるようだ。安倍総理(安倍家)の第四の矢は経済より政治に重点を移した戦後の日本の政治体制の改変、祖父である岸信介元総理の出来なかった政治課題に挑戦している。

しかしこの第四の矢がうまく行くか。

保守系色の強い安倍総理だから憲法改正を頭に描いていたがハードルが高いとみると憲法の解釈改憲に走った。衆院特別委員会は強行採決、衆院通過で参院の審議が始まったが質疑は衆院の繰り返し、野党が修正案を出すと言うが立憲主義に反し、憲法違反のある法案に修正案、対案が出せるのか。本来は廃案に持って行くべきである。

安倍総理は9月の自民党総裁選では無投票当選を狙い、60日ルールで今国会での成立を目指している。ますます内閣支持率は下落するだろう。来夏の参院選では経済不振、安保関連法案への反対もあって自民党は大きく議席を減らすだろう。

それでも解散・総選挙をしない限り衆院での自公の優位性は変わらない。自民党総裁選を勝ち抜き2018年9月まで総理の座を死守するか。

毛利家は4本目の矢で毛利家の存続を保つことができたが、安倍総理は4本目の政策で長期政権と岸家、安倍家の念願の政策を達成することが出来るか。


安倍さんの命運は国民の審判にかかっている。それよりも先に体調不良で政権を投げ出すか。

2015年8月19日水曜日

何を造れば需要を喚起できるのか:このままでは成長は覚束ない

このままでは成長戦略も覚束なくなってきたが、どうすれば需要を喚起し企業が活性化し、消費が伸びるのか。日本経済は政府や日銀が言っている「我が国の景気は穏やかな回復基調が続いている」との思いとは反対に供給過剰では成長は難しい。企業家は予想以上の需要の増加が望めない限り投資には及び腰だ。日銀のやる異次元の金融緩和で長期金利が低水準にあることなど余り関係なさそうだ。

消費者が欲しがる物は何か。どんなサービスを望んでいるかだ。

2015年4-6月期GDP速報値が17日発表になり、民間の予想通り悪く前期比マイナス0.4%、年率換算でマイナス1.6%で3四半期ぶりにマイナスになるという。勿論遅れて確定値が発表されるだろうが政府も手を加えてマイナス成長を調整してくるかもしれない。

マイナス成長の要因に消費の低迷が挙げられている。政府が財界に賃上げを要求しているが実質賃金は2年間マイナスだ。賃金の上昇が物価上昇に追いついていない。

行き過ぎた円安が輸入品の高騰で食料品など輸入品の値上がりにつながり個人消費、輸出が振るわない。

大手企業では業績好調な傾向も見られるが国内需要の拡大が見通せなく設備投資は足踏みだ。

マイナス要因として上げられるのが中国経済の悪化など世界経済の減速だ。

でも、こう言う状況は今始まったことではない。以前からよく言われていたことだが、「我が国の経済は緩やかな回復基調にある」と政府、日銀は期待感(?)を煽っていた。

なのにマイナス成長で景気回復は足踏み状態を呈した。

安倍総理は安保関連法案の今国会成立見向けアベノミクスなど経済政策には見向きもしなくなっている。異次元の金融政策、果敢な財政出動、成長戦略を掲げ名目3%、実質2%の成長を目指し、同時に財政再建をも目指しているが2020年でのPB黒字化は至難の業だ。今でも数兆円の赤字が予想され赤字幅を縮小する議論がされていたが今は聞かない。

成長路線には企業の投資が必要だが企業は「予想以上の需要増が見込めるか、他企業との競争力維持」が投資の狙い目だという(「景気回復下における新たな企業活動」経済企画庁調査局 1984年)。

消費者の欲しがる物、サービスは何かと言うことになる。

裾野も広く今まで景気を引っ張っていた自動車産業も国内では若者の車離れが問題になっている。中国市場も大きな期待が出来ない。生産ラインのスピードをこれ以上遅く出来ないぐらいに落としていると新聞に出ていた。テレビはNHKの受信料収入が過去最高になったと新聞に出ていたがテレビのCMはほとんど見ないし、ジャパネットタカタのテレビ通販でも見なくなった。スマホ市場にも変調があるようだ。

医療とか介護が成長分野というが医療費の高騰は社会保障費の増加、介護費の負担増は個人消費にも影響してくる。医療、介護の関連を成長分野に挙げても良いのかと疑問に思う。

また政府の言う成長戦略も官僚が提案する政策は歴代の政権の時も同じ内容だ。その同じような政策が出てくることは一向に実現していない政策で期待は出来ない。

それに高齢化、人口減少は購買力の低下につながる。若い世代は教育にカネがかかることを考えると個人消費の改善は期待出来ないのではないか。

一方、日銀は2%インフレ目標を目指し年間80兆円の追加緩和の継続をしている。異次元の金融緩和で270兆円のマネタリーベース増を達成し今、300兆円を越えている。

金融緩和で長期利子率を低水準に維持すれば企業の投資を誘うことが出来ると考えているようだが、企業が投資するのは「需要があれば」の話で低金利などほとんど関係ないと言う(同上)。

又、経済学では確か「低金利下では金融政策の効果は薄い」と言うが、日銀は2%物価安定目標達成を当初15年度中としていたが、16年度前半に見直し実現することを期待しているのだ。だから、日銀は政策決定会合でも「マネタリーベース年80兆円増加で金融市場を調整するという」(2015.7.14/15 日銀政策決定会合議事録)。

期待感を煽るだけでは企業、国民は踊らない。

更に出口戦略が問題になってくる。米国のFRBも金融政策の正常化を目指し9月頃「金利あげ」が話題になっている。勿論米国の成長率、雇用統計が重視されているがギリシャ問題が落ち着けば可能性は出てくる。

その時、日本経済がどう影響を受けるか。日本経済も本当の正念場を迎えることになる。

安倍政権も日銀も今の政策を見直し、新たな政策を打ち出す必要があるのではないか。


2015年8月18日火曜日

「積極的平和」提唱者・ヨハン・ガルトゥング博士が安倍総理のそれとは定義が違うと言う

安倍総理の唱える「積極的平和主義」は、本家本元である提唱者のヨハン・ガルトゥング博士の「積極的平和」とは異なると言い、明日来日して「本当の平和とは何か」を日本国民に語るという。

朝日新聞(2015.8.18)によると、福岡で映画配給会社を経営する関根さんが安倍総理の「積極的平和主義」に疑問を感じ本来の提唱者であるノ―ルウェイの平和学者であるヨハン・ガルトゥング博士を日本に招く要望がかなって19日来日し、田原総一郎さんとの対談、特別講演が予定されているという。

大いに期待したい。

記事によると、博士は「「欠点もあるが憲法9条を守っていく」、「憲法9条が当たり前の世の中にしよう」、「軍備は持たず、外国の攻撃に備えることもない」、「そして核兵器は持たない」」と日本が主張するのを夢見ていたというのだ。

ところが安倍総理は新3要件に合致すれば集団的自衛権行使ができる安保関連法案の今国会の成立を目論んでいる。憲法9条改正のハードルが高いと見るや憲法の解釈見直しを閣議決定し国会審議にかけ、「憲法違反」「立憲主義に反する」と反対運動が始まった。国会周辺は高校生、大学生を含む幅広い国民が集会し、「9条を守れ」「戦争をさせない」から「安倍政権打倒」と反対運動は勢いをつけている。

私も「積極的平和主義」とは現憲法9条を守ることではないかとブログで訴えた(【憲法談義】「積極的平和主義」とは憲法観からすると憲法9条を守ることではないか 2015.4.21掲載)。

ヨハン・ガルトゥング博士と同じ考えだ。

安倍総理は、また憲法の解釈改憲は「今回が限界」という。憲法改正の手続きの必要性を訴えているのだ。

現憲法はGHQの素人が8日間で作り上げた代物であり日本人による憲法制定が必要ともいう。でもこの考えは事実ではない。連合軍は新しい憲法草案を日本政府に命じたが日本政府から提案された憲法草案は民主政治に程遠いものであったという。そこで連合軍が自ら草案作成に着手した。草案は日本政府に渡され日本でも専門家の間で検討、修正されて国会で制定されることになった。連合軍が関与したために戦後の民主政治を確立できたことは間違いないのだ。

憲法9条を解釈改憲し、今の国際安全保障関係に対応するよりも憲法9条を厳守することで国際安全保障関係に対応することの方が大切ではないのか。

だったら今の中国、北朝鮮など現実の脅威に対応できるのかという批判もある。ではアメリカと同盟を強化すればこれらの脅威を緩和することができるのか。

もっとしっかり国会で審議してほしいものだ。

関連記事
2015.4.21掲載

【憲法論議】「積極的平和主義」とは憲法観からすると憲法9条を守ることではないか

2015年8月17日月曜日

東京オリンピック・エンブレム盗作疑惑:佐野さんがデザインを描くときの「きっかけ」は何だったのか

東京オリンピック・エンブレムが盗作ではないかとの疑惑が出ているが、デザインを描く「きっかけ」は何だったのか。素人が考えると白紙を広げて鉛筆をもってまず何を描くかだ。今はコンピューターを使っているのだろう。

東京が開催地なのでまず頭に浮かぶのが「T」だ。それを中心にどうアレンジしていくかだろう。その時にデザイナーは国内は勿論のこと、海外のデザインも目を通しており、「これは」と思うデザインは頭の奥に記憶しているだろう。あるいはコンピューターで保管しているはずだ。

だから、どこかが似てくるのは十分に考えられる。

デザイナーの佐野さんが、その制作過程を公開すれば盗作になっているかどうか判断できるのではないか。その制作経過は必ず保存されているはずだ。

鳴り物入りに発表された佐野さんの東京オリンピック、パラリンピック・エンブレムもベルギーのオリピエ・ドビさんが自分のデザインした劇場のロゴの盗作ではないかと訴えている。IOCも組織委員会も「大丈夫だ」と言っているが素人目には酷似している。

更に盗作がはっきりしたのがサントリーのトートバッグのデザインで佐野さん自ら取り下げたという。

ところが又、Tシャツのデザインにコピペの疑いも出て来たとメデイアが報じた。一旦有名になるといろんなことが暴かれるのだ。


新聞報道によると専門家は、トートバッグの件を取り下げたのだから東京オリンピックのエンブレムも取り下げるべきだと言ったり、オリンピックという国際イベントの「おもてなし」の場でゴタゴタはよくないとコメントする。

勿論、佐野さんは今までの仕事の集大成として制作過程も違い盗作といわれるのは心外と反論する。

でも、記者会見で「これからどんな問題が起きるかわからないのが心配だ」と言う意味の発言をしていた。心配事があることをにおわせていた。

裏を返せば「盗作の疑念が出てくるかもしれない」と思っていたのか。

デザインの盗作、コピペ判断は難しいらしい。佐野さんは釈明記者会見で「線と線がつながっていなければデザインとしては別のデザイン」ともいっていたが素人が見ると全体のイメージが似ていると思うのだが。

国立競技場の白紙撤回も含め物議の多いオリンピック計画だ。でも似たような問題が他のオリンピックのロゴでも起きているが使用を続けているともいう。

佐野さんは制作過程の資料を公開し盗作疑惑を否定できないのか。


2015年8月16日日曜日

2018年9月まで安倍政権が続く現実をどう見るか

2018年まで安倍政権が続く現実をどう見るか。今、内閣支持率は30%台後半、「何故、自民党支持か」と問えば「その政策」と世論調査で答えるがその政策も今後プラス効果は期待出来ない。衆院での圧倒的多数の議席を背景に安倍政権は強権政治を繰り広げるが、その基盤は経済政策のアベノミクスであるが脆弱化が目立つ。早い解散総選挙で信を問い直すことが必要だが、それにはポスト安倍の育成が重要課題だ。

先日発表した70年安倍談話は一体何だったのか。

安倍総理がその都度発言する保守的考え、官邸内では安倍総理や側近連中の「国民の命、生活を守るためには法的安定性など関係ない」という憲法9条軽視からは想像出来ない談話内容で、安倍総理の歴史観からはほど遠く、発表前から海外、国内の圧力が強くバランスを執らざるを得なかったことは容易に想像が付く。

中国や韓国は何かに付け文句を付ける。米国は事前に根回しをしたのか好評だが、国内は賛否両論だ。「私は・・・」という主語もなく、歴代の総理の談話を引用する内容に批判が集中する。

「これでは出さない方が良かった」という自民党幹部の意見には納得がいく。

私もある意味では、安倍総理の考えに同感だ。過去のことに拘って謝罪ばかり繰り返すのではなく、未来志向の談話の重要性も分かる。

しかし,そのためには保守思想の強い安倍総理では警戒され、誤解される。そういうことが出来るのは保守でもリベラル系の総理の方が良い。

では、そういうときが来るのか。

何やら9月の自民党総裁選は安倍さんの無投票当選になる可能性が大きいらしい。今までの自民党を見ると総裁選に名を挙げて落選を繰り返しながら自民党内で地位を上げ要職を経験して総理の座に着く例が多い。総裁選をやることで新しい人材が育ち自民党の長期政権を支えてきたのだ。

それが今、安倍さんに対抗しようとする意思のある人材が出てこない。石破さんは地方創生相の仕事を全うするというし、古賀さんが押す野田さんも20人の推薦者が見つからないと言う。岸田さんはどうしたのか。谷垣さんや二階さんは早々と安倍支持を打ち出している。一時自民党を改革すると挑戦した河野さんも今は鳴かず飛ばずだ。内閣改造で入閣を狙っているのか。一挙に若い人になると世代交代(?)の可能性が出て来て古株に不利となることも推薦や支持に影響しているようだ。勿論安倍さんに睨まれることが怖いのだが。

歴史が有り、分裂の危機もあったが自民党がこれからも長期政権を築いて行くためにはポスト安倍を育てなければならないと思うが、何を思ったのか安倍さんはポスト安倍の潰しにかかり強権政治の道を歩んでいる。

そんな政権が後3年も続くのかと思うとチョット心配になる。人気が落ちたままで3年は無理なのだ。そこで人気取りにどんな政策を掲げてくるか。

安倍さんの政策に賛同したのはアベノミクスまでだ。それが衆院での圧倒的多数の議席の基盤になっていたが今は脆弱化している。内閣支持も3人に一人だ。

早く解散総選挙で民意を問い直すべきだ。アベノミクスもなにも安倍さんの異次元の経済政策ではない。古くは高橋是清が実施した経済政策の写しだ、このときは失敗したという。安倍さんに過大な期待が出来ない。


2015年8月11日火曜日

九電・川内原発再稼働:「安全か」と問われれば「新規制基準に合格」と言うしかないのか

安倍政権が待ちに待った「原発ゼロ解消」の第一歩が九電・川内原発の再稼働で始まった。これで「安全なのか」と問われれば「厳しい新規制基準に合格している」としか言いようのない心細い内容であるが、規制委員会の田中委員長は「リスクゼロではない」と言ったと思う。

安倍総理は、安全神話に落ちることなく事業者と規制当局が安全性を不断に追求していくことが大事」と事業者である九電と規制委員会に責任を負わせる。菅官房長官も事業者責任を主張した。

九電は「安全責任は事業者にある」と言うが、東電・福島第一原発事故では経営トップは「知らぬ存ぜぬ」で責任の回避を図り、今第五検察審査会の決定で経営トップ3人が強制起訴される身になった。

ところで巨大な技術を運用する原発事業にあって九電の経営トップは自ら安全配慮義務を負っていることを認めているのか。

また、東電・福島第一原発では専門家による巨大地震、津波に関する新しい知見が出て、社内でも検証したと言うが結局は専門家の知見を無視したことがこのような甚大な事故につながった可能性が高い。

川内原発にあっても専門家により巨大地震、姶良カルデラの巨大噴火による危険が指摘されているが九電はどう対応しようとしているのか。しばらくはないだろうと高をくくっているのか。

川内原発が最初の再稼働になったのは福島第一原発と違って「加圧水型」だったことだ。でも、どこの原発立地の自治体でもいえることだが、再稼働は地域の経済、雇用に大きく影響している。だから再稼働はある意味で地域の死活問題なのだ。賛成する人もいれば反対の人もいる。交付金行政に慣れてしまったところに原発ゼロの難しさがある。

そして、これだけ大きな事故を起こしても原発行政は「ゲンパツ村」の人間に牛耳られている。

「原子力三原則」の「公開」「民主」「自主」の必要性を口を酸っぱくして言う人がいなくなったのはどういうわけか。
原子力の利用に関する情報を国民に知らせ(公開)、原子力のような全人類の生存にも関わる重大な問題は生命の絶対安全が科学的に実証されなければならない。企業と言った一部の団体の利益のために多数決で決めることがあってはならず(民主)、日本のもつ様々な条件に適した形で技術や科学を研究していかなければならない(自主)のだ(「危ない科学技術」 武谷三男 青春出版社 2000.3)。

特に日本は地震、火山大国だ。しっかりした対応が求められる。