2017年5月9日火曜日

安倍総理の憲法改正:「9条1,2項を堅持するために「自衛隊を置く」」ということか

安倍総理の憲法改正の真意は「912項を堅持するために「自衛隊を置く」」と言う事か。安倍総理が讀賣新聞のインタビュー記事で唐突に憲法改正に向け積極的な発言をしたことに驚くが、8日の衆院予算委員会での審議でその真意が分かった。安倍総理が任期中にどうしても手を付けたい憲法改正の審議が国会で進んでいないことを懸念し審議の活性化のためにインタビューに応じたらしい。

恐らく政権に近い讀賣新聞を使ったのだろう。「責任逃れか」、総理としてではなく自民党総裁としての発言らしい。

でもおかしな事だ。憲法改正は全国民の関心事、国民の理解を得なければ進まない案件であるが、讀賣新聞での記事だと読売新聞を読んでいない国民はどうすれば良いのか。

ここは、内閣記者クラブとか日本記者クラブなど公開の場で提言すべきだったのではないか。

案の定、国会審議では安倍総理の讀賣新聞インタビュー記事に関する質問の答弁中に委員会室は異議の不規則発言で充ちた。安倍総理は「答弁中だから静かにしてください」と何度も繰り返し、委員長も「静かに 総理も答弁に気をつけて」という意味の注意をしていた。

委員長は「讀賣新聞を読め」という発言に国会の権威を傷つけたと感じていたのではないか。浜田委員長の議事進行は安倍総理にも注文を付けるので信頼出来る。

安倍総理は今まで、憲法改正では9条改正を念頭に置いていたが、改正のハードルが高いとみて、9条、12項はそのまま維持し、「自衛隊」を明記するというのだ。「12項を堅持するために自衛隊を置く」とでもするのか。どう明記するのか、法制局も頭を抱えるのではないか。

国会の憲法審査会でも「絞り込む条項」など問題百出だ。まとまるはずがない。それでも東京オリンピックの2020年までに時期を限った。自民党総裁の任期を3期まで延長できることから安倍総理が総裁、総理の時にやってしまおうということか。

急げばオリンピックのように「負のレガシー」になりかねない。

自民党草案は国民の義務ばかり強調し為政者に都合の良い憲法になっている。やっぱり国民の権利をしっかり保障する内容でなければならない。余りにもお粗末で司法試験にも困るのではないか。

現憲法制定の時を思いだしてみよう。

政府に草案作成を口頭で指示された。政府は2系統で検討、政府外でも民間人、政党、学者らが試案などを発表したという。それでも連合軍には政府案が提出されたのだ。連合軍は政府草案では民主政治にほど遠いと考え直接草案作成にかかりマッカーサー草案を政府に提示した。

どうしても権威のある草案が必要なのだが、今の段階でそれがない。安倍総理は自民党案には拘らないと言いながら審議を進めるために草案を提出したいとも言っていた。

現憲法改正の理由に「押しつけられた憲法」を上げる安倍総理や自民党議員ではあるが、最近のメデイアもそれを否定する記事を載せている。

でも安倍政権にだけは憲法改正をやって欲しくない。改正は2021年以降で良いでしょう。

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2017.5.5掲載
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yamotojapan.blogspot.jp/2017/05/blog-post_5.html


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