衆議院議員会館前での共謀罪反対運動 2017.5.23 10時頃 |
1925年以来の悪名高き共謀罪が衆院を通過する事になりそうだが、既に大学、労組では共謀罪の先取りが進んでいて公安警察が暗躍する事件が起きているのだ。犯罪を計画段階から処罰する「共謀罪」の構成要件を変更した「テロなど準備罪」を新設する組織的犯罪処罰法の改正案が23日衆院本会議で採決されるらしいと知って23日、国会周辺に取材に行ってきた。
野党は、委員会採決無効、差し戻し審議を要求するが、政府は国際組織犯罪防止条約(TOC)批准のために必要と言うし、東京オリンピックに向けてのテロ対策の強化を前面に出し強行する。
専門家は、犯罪をやろうとする人を立証する捜査手法の導入が必要であるがその手法の規制もされていない状況下では、捜査当局の監視の目が強まるばかりだという。これが反対運動側の主張で当然だ。
国会審議での法務大臣も答弁に窮しているが、「もともと正当な活動を行っていた団体も犯罪目的の団体に一変した場合には組織的犯罪集団になる」と言い、「それを判断する主体は捜査機関だ」というのだ。テレビの情報番組でも報じられていた。
そんな時、特定の国の人権状況などを調査、監視、公表する国連の特別報告者が「プライバシーや表現の自由を制約する恐れがある」と懸念する書簡を安倍総理に送ったという(朝日新聞2017.5.21)。
それによると、計画、準備行為が抽象的で恣意的運用の恐れがあるというのだ。当然の指摘だろう。
それに対して「不当に制約する恣意的運用がされることは一切無い」と抗議したと菅官房長官が言う。
治安維持法の事を考えても、現憲法で認められている表現の自由、集会結社の自由を侵害する恐れは十分にある。
否、すでに大学、労組では公安警察による侵害行為が発生しているのだ。
23日午前10時頃、国会議事堂裏の衆議院議員会館通りに行ってみた。二つの団体グループが幟、プラカードを持って座り込んでいた。
つぶせ 共謀罪 |
「ストライキで戦争、改憲、労働改悪の安倍をたおそう」、「安倍たおせ」「共謀罪はいらない」「つぶせ共謀罪」が目立つ。
その中で立て看板の記事が気になった。
「公安警察による襲撃弾劾!」「共謀罪の先取りを許すな」という。昨年9月、全学連大会で公安警察が参加者に襲いかかったというのだ。写真での証拠もある。
私の出身大学の京大の闘争のことも紹介されている。以前、京大にも私服の警官が立ち入り学生に押さえられた事件があり大学周辺が緊張したことがあった。
このときは大学が中に入り仲裁したのだ。
今回も、「反戦ストで戦え京大闘争 大学の軍事研究粉砕」と言い、「安倍政権の戦争反対」「大学の戦争協力阻止」「大学をとりもどせ・・主人公は学生」だと言う。
又、この共謀罪に異常な警戒をしているのが労働組合だ。確かに考えてみれば1番危険だ。共謀罪は労働運動にとっては死活問題で今でも労働争議、座り込みには弾圧が加わるという。
テレビでの取材 「共謀罪は要らない」 |
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