安倍総理の3日の讀賣新聞インタビューから総理は憲法改正の審議のために自民党案の作成を急ぐよう指示したと言うが、その前に解散総選挙で自民党は正々堂々と「憲法改正」を争点に戦うべきではないか。
今までの解散総選挙では自民党は姑息にも「憲法改正争点隠し」で野党の攻勢を肩すかしする作戦で議席を伸ばしてきた。野党は憲法改正に反対ののろしを上げても争点にならず負け戦の連続だった。
そして、議席が増えると自民党は豹変し「憲法改正」を大上段に改正に突き進むが、「公約違反」の批判にも「公約には掲げていた」ので違反ではないと反論する。公約の最後の方に載せていたのだろう。
こんな事もあった。憲法改正推進本部の勉強会で招聘した憲法学者が「違憲発言」したことで逆に脚光を浴び憲法学者も発言するようになったが、今は下火だ。安倍総理が言う「機は熟した」とはとてもではないが言えない。
3日の安倍総理(総裁か)の讀賣新聞の憲法改正に関するインタビュー記事は唐突だった。その後の国会審議で安倍総理は「詳細は讀賣新聞を読め」と言うから国会軽視の発言に予算委員長から「発言に注意」と警告される始末だ。安倍総理は自席で苦笑いしていた。
そしてここ数日、更に憲法改正に向け動きがあった。
12日には、自民党憲法改正推進本部の本部長に衆参両院の憲法審査会に提出する憲法改正案のとりまとめを指示したという。
これを受け、下村幹事長代理は「来年の通常国会に自民党から憲法改正の発議を出せれば」と言い、自民党総裁選では「憲法改正」が争点になるとも言う。
更に自民党は、「新たな組織」を設置するという。安倍総理のイエスマンをそろえての党内体制の強化だ。今までは衆院憲法審査会、参院憲法審査会、自民党の改正案を審議してきた党憲法改正推進本部があり、それぞれ自民党議員が本部長などをしている。これらの組織では物足りないのか。
どんな組織を作っても安倍総理の意向を汲んだイエスマン組織である。憲法改正という「新しい日本の姿」を作るには不適な組織だ。
野党はどうなんだ。民進党は党全体のまとめはないが、前原さんや細野さんが私案を持っているようだ。日本維新の党も同様らしい。その中で連立与党の公明党が憲法改正に慎重発言をしている。
確かにあらゆる分野で活動している自衛隊をどうするか、緊急事態関連をどうするか。大きなテーマだ。9条1,2項を維持しての自衛隊の存在は整合性に欠ける問題もありどう表記するかのハードルが高い。
私も自民党草案を読んでみたが、現行憲法に較べて品が悪い。最後まで読む気がしない内容だ。要は政権党として為政者に都合の良いように書かれている。
逆に自民党が野党だったら反対する内容ではないか。
兎に角急ぐな。2020年なんて不可能だ。その前に解散・総選挙で「憲法改正」を争点に戦え。そして安倍政権でない政権で議論すべきではないか。
もっと権威ある改正憲法案をどう作っていくか。それが喫緊の課題ではないのか。
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