外交で成果を上げたい安倍総理、G7ではトランプ大統領始め4人が新人でメルケル首相12回につぎ安倍総理6回でベテラン、スキャンダルを抱えたままのトランプ大統領、安倍総理の親友関係でどの程度主導権を握れるか。
国内では一強政権支配の安倍総理の包囲網が始まった感じだ。当然だろう、在籍日数が小泉さんと並んだと言っても長いばかりが能ではない。実績につまずきが出て来たのだ。
自民党では「反アベノミクス」の勉強会が立ち上がったという。財務省寄りの消費税増税派の議員などが集まり勉強するという。メデイアの報道によると60人も集まっているというのだ。今ではアベノミクスを言うのは安倍総理一人だ。「第2ステージ」に入ったと無理を言っているが誰も信ずる者はいない。
物価上昇2%もほとんど無理だ。それより先に黒田総裁の任期が来る。先の国会で野党議員から「出口戦略」を問われたとき、安倍総理は「2%も達成出来ていない」と時期尚早を訴えた。
でも財政金融委員会で前原さんが出口戦略を訊ねたときに黒田総裁は「検討」を匂わせたが、日銀内では既に検討に入っているらしい。実際に量的緩和で年80兆円を目標にしていたが足元では60兆円前後だという。
これで思い出すのは、今は任期切れで退任した反リフレ派の木内委員が日銀の決定会合の度毎に80兆円から60兆円への縮小を提案していたが反対多数で否決されていた。
このまま大量の国債購入は、市場での国債の需給バランスを崩し価格変動で日銀が債務超過になれば日銀倒産の危機にも瀕する。安倍総理は日銀を破滅させた総理としてレッテルを貼られることにもなる。
そんな時、都内で講演したFRBのバーナンキ前議長が「全てうまく行けば、今の金融緩和の枠組みで物価目標を達成出来る」と異次元の金融緩和を続ける日銀を応援したのだ。米国は量的緩和を終了し正常な金融政策にむけ利上げをやっているのだが。
バーナンキさんと言えば、FRBも金融緩和の必要性が議論されていたとき、当時の日銀・白川総裁が「日本を見習って米国も金融緩和したらどうか」と提案したときに「アメリカのことに口を出すな」といった本人だが、日本を見習って金融緩和に踏み出した。
財政出動か、財政再建か。G7でも話題になりそうだが経済の好循環に持って行くには財政出動の必要性は分かるが日本は財政健全化の足かせがある。今でも無理と言われているが2020年にPB黒字化が問題なのだ。試算では8兆円の不足だという。
これでアベノミクス第1の矢、第2の矢が折れた感じだが、第3の矢もおかしくなってきた。
規制改革、構造改革、国家戦略特区で固い規制岩盤にドリルで風穴を開ける政策に打って出たが、森友学園への国有地の格安払い下げ、戦略特区では加計学園への獣医学部新設計画で安倍総理自身の知人が利権を漁る事態になり大疑獄事件の様相を呈している。
加計学園事件では内閣府と文科省で安倍総理関与に関する文書の有無が焦点になり、事もあろうに前・文科省次官の前川さんが「あるものがないとは言わせない」と文書を「出所不明」とする官邸、文科省に反旗を翻し官邸vs前川さんの場外乱闘になってきた。
新聞は国会で真相究明を訴えるが、自民党が証人喚問に反対している。安倍総理を守りたい一心だろうが今後どう展開するか。やましいことがないのであれば素直に同意すべきではないのか。
官僚、政治家の安倍総理忖度政治は、政官癒着で政権交代した時のことを思い出す。
一方、自民党内はやっと派閥再編の動きが出て来た。安倍政権一強では危うくなってきたと感じなのだろう。党内で政権交代出来る第2派閥へ麻生さんが動き出した。将来は大宏池会復興もあるらしい。今までは安倍総理に恐れを成して回避していた行動だがここに来て動き出したのだ。
次なる内閣改造で安倍総理がどう出てくるかだが、数次の改造で大臣の玉がいなくなった。答弁出来ない大臣、失言を繰り返す大臣と任命責任を追及されているが安倍総理は「責任は私にある」と言うだけで責任をとろうとしない。
憲法改正論議は国を二分するほどになるだろう。安倍総理の讀賣新聞単独インタビューで憲法改正促進に打って出た。自民党案作成の指示を出し2020年に改正したいらしい。要点は憲法9条1,2項を保持し「自衛隊を明記」するらしい。
そううまくはいかない。国民投票まで持って行けるか。ハードルは高い。間違えば自らの首が掛かる事になる。
来年の総裁選も注目だ。無投票再選に持っていきたいだろうが、石破さんが出馬を匂わせている。禅譲狙いの岸田さんは無理だろう。石破さんも反安倍の発言をしているが地方議員はともかくも国会議員での投票で優位に立つことが出来るか。官邸機密費を使い懐柔作戦に出れば国会議員もいちころだろう。
安倍政権がひっくり返るとまずい側近連中が安倍忖度政治を官僚や閣僚に強要している。トランプ大統領はファミリー政治、安倍総理は側近政治で似たもの同士だ。
そんな政治が国民に受けるはずがない。
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