2018年5月15日火曜日

今日の新聞を読んで(155):国債が紙くずになる日が来るのか


国債が紙屑になる日が本当に来るのか。朝日新聞(2018.5.15)の波聞風問を読んでそう思った。週刊誌などでは記事になるだろうが大新聞でこういう記事があることで気になった。

編集委員は過去に2回そういうことがあったという。戦時国債で超インフレになり国債が紙くずに、2回目は明治維新の廃藩置県で明治政府が各藩の藩札、藩債を明治政府が整理した時だという。

しかし、債務が増えリスク対応力が減退するとちょっとしたショックで財政破たんを起こすことにもなりかねないというのだ。

そういえばギリシャは政権交代したとき債務超過が明らかになり今はEU,IMFの支援を受け緊縮財政を取っているが国民の不満は高じている。ショックというまでにはいかないだろうが政権交代も契機になることは考えられる

我が国の財政は国、地方合わせて1020兆円、対GDP比230%に達している。先刻一悪い財政状況だ。財政出動しても税収増につながらなければ赤字の上積むになるだけだ。

一般会計97兆円超で借金は35兆円、さらに景気対策に2~3兆円の補正予算を組むからさらに借金の上積みになる。赤字財政の隠れ蓑になっているのだ。

この1000兆円を超える借金に対していろんな見方がある。資産が500から600兆円あるから債務は500兆円で心配ないというのだ。それでもギリシャより悪い。

もう一つは日本国債は日本国民が保有していることを挙げている。

何回か国会で野党議員が質問したが財務省の考えがどうだったのか忘れた。質問者はテレビ放映を考えてフリップでわかりやすく説明するが大臣の答弁はペーパーの棒読みで何を言っているのかよくわからない。

でもなにかのショックで財政危機になりIMFの管理下で緊縮財政する羽目になるかもしれない。ところがIMFの本部は出資額の多い国に置かれることになっているから中国が出資額を増やせば北京に本部が移ることになり、中国の管理下になるのだ。それでもいいのかという事態にもなりかねない。

ところで考えられるショックとは何か。

アベノミクスの破たんだ。異次元の金融緩和で400兆円を超える発行残高を日銀が持っている。国債の下落は日銀の経営を悪化させるし民間銀行も経営不振で日本経済は混乱する。日銀が倒産することはないだろうが海外の信用は丸つぶれだ。

安倍や黒田総裁など決定会合審議委員は追放だ。

日本財政揺るがすものに南海トラフ巨大地震、首都直下地震など巨大災害の可能性がある。東北地方太平洋沖地震どころの被害ではない。活断層近くに立地する再稼働原発の事故も懸念される。

そして今、世界経済をけん引しているのは中国経済だが中国が破たんする可能性は大きい。一帯一路では世界中の中所得国に経済支援し重要地域には港湾説部の建設もやっている。中国の破たんは世界経済に大きく影響する。日本も例外ではない。

FRBの利上げはどうか。FRBもなかなか次の利上げの決心がつかないようだがドル高は新興国からの資金流出を起こし、新興国は破たんするか。

日本だって円安が起こってくる。緊急時の安全資産と言われた円も信頼は下落する。

もう少し長生きして財政破たんを見てみたいと思うが昔と違って今は安全策も構築されているのではないか。



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