朝日新聞 2018.5.22 |
加計問題は愛媛県が新たな資料を提出、公開したことで新たな展開を見せようとしているが安倍/加計vs愛媛県vs国会の複雑な構図になり、ウソをついているのは安倍官邸/加計と思うが、果たして国会は真相に迫ることができるか。
中村県知事が新たに27ページに及ぶ文書を参院の要求にこたえて提出した。県知事は「出てきたものを国会に提出しただけ」といえば安倍総理、加計学園は即座に「会ったことはない」といつもの否定だ。
専門家、有識者の中にはいつまで「モリカケ」なんだ。もっとやることがあるだろうと批判するが、それはおかしい。行政権力のトップである安倍総理・昭恵夫人による憲政史上まれなる疑獄事件なのだ。独裁国家では当たり前になっている事件だが民主国家ではあってはならない。
真相を究明し対策を講じる必要があるが、どう思ったのか安倍総理張本人が組織を立て直すというからお笑いだ。
メディアは安倍総理が加計の構想をいつ知ったかであり、安倍総理が嘘をついているかどうかだ。
安倍総理は17年の1月20日の戦略特区諮問会議で初めて知ったというのだが、愛媛県が発表した新文書では15年2月25日、加計理事長が官邸で安倍総理と会い15分間会談したとき、「いいね」と加計理事長の構想に賛意を示した時だという。安倍総理が初めて知ったと国会で答弁した2年前になるのだ。
でも今日、安倍総理も加計学園も否定している。安倍総理は証拠に残るようなことをしていないから強気なのか。加計理事長が官邸に入ってくることを記者にみられていないのだ。
テレビの情報番組では2015年2月25日の新聞の首相動静をチェックしたが記載がないという。だったらSPの行動記録だろうが警察庁が公開するはずはない。
新文書の内容から見ると、2月25日の安倍/加計会談から計画は一気に進んだことがうかがわれる。
15回も見放された結果、加計理事長も一生懸命になったのだろう。学校法人は経営が大変だ。房総にある系列の千葉科学大学(?)は学生も減り経営難にかかっているという。新しい学校を作って交付金、補助金(?)を得て運転資金にする必要があったのだろう。
加計理事長は加藤・当時官房副長官に会っている。同じ岡山県出身だから陳情にでも行ったのだろう。
そして2月25日の安倍/加計会談が官邸で行われた。加計理事長から「国際水準の獣医学教育をめざすと説明されて「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」という発言になったのだ。
教授陣、スタッフに満足な充実ができず審議会は度々質問状を出していたといわれていたがそれでも国際基準の獣医学部なのか。
その後4月2日の柳瀬元首相秘書官との会談が設けられた。これが参考人招致で問題になった会談だ。
新文書で当時の官邸の「加計ありき」の動きがはっきりした。
今までの規制改革特区ではなく、政治的に勢いのある国家戦略特区で突破しようというのだ。そのために県、市、学園と国が知恵を出し合う。
新獣医学部はかなりチャンスがある。新潟は具体性に欠ける。
柳瀬総理秘書官が「首相案件」と言ったそうだが、4月2日の文書では「総理案件」となっている。柳瀬さんは「首相案件」で首相とは言わないので違和感があると言っていたが、「総理案件」と言っている。聞き手がどう判断したかの違いだろう。
さらに官邸の非公式会談ではなく、藤原さんの公式の場に移すという。
加計学園から25日の加計理事長、安倍総理の会談の内容を報告したいとの申し出がったともいう。ここで安倍総理の「いいね」発言が報告されたのだろう。
柳瀬さんは「県や市が同席していたかはわからない」と証言していたが、県、市、学園、国が知恵を出し合うことをアドバイスしていたのは柳瀬さん本人ではなかったのか。物忘れの激しい官僚だ。
中村知事は「出てきたものを国会に出した」と言っていたが、県の職員が嘘を言う必要はないし嘘はつかないだろう。
だとすると安倍官邸が悪事を繕っているのだろう。
国権の最高機関である国会の国政調査権を使って、安倍総理の悪事の真相をどこまで追求できるか。
組織の立て直しは安倍総理にはできない。自らが絡んでいる疑惑に自らどうこたえるかだ。「ウソ」をついているのであれば自ら辞任しもっと信頼性のある総理に変えたほうがよい。
今が、チャンスだ。
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