2020年7月10日金曜日

新型コロナウィルス対策で求められる「質」の高い政治を:リーダー不在、対策に統一性なし


まれにみる凶暴な新型コロナウィルスへの対策で、「リーダー不在」、「対応策に統一性なし」で大丈夫か、国民に安心を与え、国民の協力を得るには「質の高い」政治がもとめられていないか。

今、新型コロナ対策が収束に向かっているのか、皆が心配している感染が拡大しているのか。「第2波に備えよ」「第2波は来ない」「外出自粛、緊急事態宣言の効果なし」と専門家の意見も極端に分かれているが、政治はどうなのか。国民の積極的に情報公開し、国民を振り回すことをやめなければ社会経済活動などうまくいくはずがない。

政府は骨太の方針で「新たな日常」を通じた「質」の高い経済社会の実現を目指すというが、その前に「質」の高い政治、従来の安倍政権でない政治を求められているのではないか。

東京で9日、新感染者数が過去最多の224人になったという。東京由来の感染、夜の街関係者、感染経路不明者の割合から「第2波?」と危惧され、小池知事は「移動の制限」を提案するがイベントの開放、経済再開を目指す国は「その時期ではない」と否定し、東京都と国で対応の不統一が目立つ。小池さんも都知事選の選挙対応で東京アラートへの責任回避、経済再開に軸足を移したかに見えたが「自分ファースト」の立場だし、政府を代表する西村担当相も衆院選に向けて「自分ファースト」のようだ。

政治家は信用できない。総理の安倍さんだって、リーダーであるはずが、国民に言葉が届いていない。テーマがテーマだけに理解できていないのだ。今までもコメントは官僚作成の棒読み、官邸での囲い込み会見も官僚のレクチャーを受けているようだ。

加藤厚労相も当初は記者会見で顔を出していたが、いつの間にか姿が見えない。担当が経済担当の西村さんに移ったということは感染予防は一歩退いたのだろう。肝心の医療担当審議官も不倫旅行でテレビには顔を出さない。

専門家もばらばらで各自が自分の説を主張しているようにも見える。

厚労省のクラスター対策班の西浦先生は「8割削減」を訴え安倍総理の緊急事態宣言時の「7~8割削減」発言になった。一方中野先生のK値でのシミュレーションでは緊急事態宣言などは効果がなく収束傾向に向かっているという。

専門家会議も政府との見解の違いに危機を感じ独自に記者会見する始末だが、怒った西村さんは「専門家会議の廃止」を言い出し、新しく法に基づいた分科会を設置した。では今までの方針は間違っていたのか。

政府としても政策上の効果が出ていなかったということは責任問題になる。有識者会議を設けて緊急事態宣言、外出自粛、休業要請などの対応がどうだったか、超スーパーコンピューターで検証するという。

週刊誌も記事の内容は二極化している。

「もう自粛をしないは暴論か」(週刊ポスト)、「日本に第2波は来ない」(週刊現代)、「第2波に備なえよ」(文芸春秋)、「知事の虚と実」(中央公論)、中身を見ると安倍総理の言語能力が国を亡ぼす、「持続化給付金」と経産省の暗闘、「感染症対策にパフォーマンスはいらない」など読むに価値のある内容も目立つ。

10日の主要紙面で記事を拾ってみる。

〇夜の街問題だけでなく徐々に周辺に広がり感染者数の多い地域だけだったが近隣の地区にも広がっている。
〇都は3蜜の危険が高い接待をともなう飲食などへの外出自粛を要請。
〇飲食関係者から家族へ感染、クラスターではなく、若者に蔓延
〇小学生、園児、保育士ラ感染、親族からの感染判明
〇会社、職場に広がり実態がつかめていない
〇数字の一人歩き
〇満員電車が怖い
〇国と東京都の間に乖離?

そして急ぐことは第2波に備え従来の政策が効果があったのか検証することだ。そのために有識者会議を設けたという。どういう結果が出るかわからないが、「やらないよりはまし」程度か。

こういう場合は日本学術会議が主導で検証すべきではないのか。

なんとも不安な新型コロナウィルス対策だ。安倍政権でない「質」の高い政治ができないものか。国民の信頼を得るリーダーの存在が必要なのだ。

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