世界の外交は共産主義か、自由主義か。米中対立で安倍政権はどこまで米国追随できるのか。中立を守るにも厳しい選択が要求されるご時勢になった。
トランプ大統領の「アメリカ第一」政策で中国に対して貿易摩擦、人権問題、香港の民主化、南シナ海支配そして最近では新型コロナウィルス問題で中国に対する強硬姿勢をとってきたが、終に総領事館閉鎖問題にまで発展した。
48年前のニクソン大統領の電撃的訪中で米国と中国は国交正常化に向け進んでいたが、経済発展により自由と友好的な国になれば中国も民主化を促すだろうと考えた米国の関与政策も、GDPで世界第2位までのし上がった中国は、ポンペオ国務長官に言わせれば「陸海空でアメリカの優位を脅かす存在」になった。
アメリカが期待した政治と社会の変革どころか習主席は全体主義の信奉者になり米国の対中政策の見直しが必要になった。
ポンペオ国務長官は「新しい民主主義国の同盟」で有志国による対中連合が必要と言い、8月末に予定されているG7でも討議するつもりらしい。
これもトランプ大統領の米大統領選が背景にあるのか。
新聞報道によると、新型コロナウィルスで出る前は、米中貿易摩擦で習主席に大統領選に向け再選できるよう依頼し、習主席は米国から大量の農産物を輸入する政策に出た。
米大統領選への介入の疑いもあったが、まだ良好な関係を保っていたかに見えたが、新型コロナウィルスの登場で初動ミスを犯したトランプ大統領は世界一感染者数と死亡者数を抱え国民の批判に晒され今、支持率も民主党バイデン氏がリードしている。
アメリカは「新しい民主主義国の同盟」構想を持っているようだが、トランプ大統領の「アメリカ第一」は各国との防疫摩擦、駐留米軍費の負担増要求などで同盟国の絆にも溝が深くなっている。アメリカ第一政策に不信感がもたれている。
それでも中国寄りの姿勢の強いWHOからの脱退、拠出金の停止、更には思うようにいかない国連にも確か、解体発言をしていたはずだ。中国はカネのものを言わせて国連機関の要職に息のかかった人材を送り込んで、思うがままに動かそうとしている。
多くの国がその危険を分かっていながら国内経済不振に苦しむ発展途上国に支援の手を差し伸べている。一帯一路構想は新興国の経済支援という名目で港湾施設の建設を進めているが、実態は軍港化なのだ。
南シナ海では島を埋め立てて拡張し軍事化を進め周辺国と紛争を起こしている。米国、英国が「航行の自由」を掲げ軍艦の航行でけん制している。
日本も他人事ではない。中国は100日を超える尖閣諸島領海侵犯を繰り返し2022年問題に対応しているようだ。米国の閣僚も頻繁に「尖閣は日本の施政権下にある」と発言、日本も米国の同盟国なのだ。
習主席の国賓としての訪日が、新型コロナウィルス感染拡大防止で入国制限を出すタイミングを失し感染拡大の要因でもある。尖閣諸島問題、香港問題で習主席の訪日に反対を自民党が決めたと思ったら親中派の二階幹事長がクレームをつけた。自民党も一枚岩ではない。
トランプ大統領のG7招待に安倍総理は行きたがるだろうが、対中問題でどういう立場を取るのか。
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