2020年7月22日水曜日

安倍総理に代わり「記者会見せず」「国会を開かず」にお答えします


新型コロナウィルス対策での政権の混乱、国難に面しての山積する政治課題に「国民の前に立て」との批判に安倍総理に変わって「記者会見せず」「臨時国会開かず」にお答えします。開かねばならないことはわかっているのだが、記者会見での質問にすべて安倍総理が答える能力はないのです。

さらには政策推進に当たって官邸内、自民党内での主導権争いがあり、調整することが無理なのです。今まで調整してきた連中が今度は争いの当事者になっているのです。

緊急事態宣言が遅れたのは確かです。小池都知事が頻繁に官邸を訪ねて政府の尻を叩く「やってる姿」を見せつけ、記者会見ではオーバーシュートとかロックダウンをにおわせ、危機感をあおりました。そんな時期に政府が緊急事態宣言を出すと国民は大混乱すると考え、発出が遅れたのです。

メデイアは小池知事を讃え、安倍政権を批判しましたが、都知事と政権では「やってる重み」が違うのです。小池さんも都知事選に圧勝すると官邸には来なくなりました。彼女の魂胆がわかりませんか。

新型コロナウィルス対策での政権の混乱が目立ってきました。先の参院での予算委員会で児玉・東大名誉教授が「責任者を明確に」と訴えました。責任者は安倍総理です。でも安倍総理自身新型コロナウィルスのことがわかっていないのです。

西村担当相や菅長官は官僚の書いたペーパーを棒読みしていますが、記者会見にでもなるとどんな質問が飛んでくるかわからないのです。適格に答える自信がなければ避けざるを得ないのです。

GOTOトラベルがGOTOトラブルになり本来支援しなければならない観光地の旅館や観光業者を混乱させています。安倍総理は経済再開に重きを置いています。だから観光地の衰退は避けなければなりませんが、8月予定が7月に前倒しになった結果、基本設計も不十分なまま22日実施になりました。これには二階、菅の強力な無理押しがあったのです。

安倍総理は新型コロナウィルスが収束後をかんがえて政府答弁していましたが、なし崩しになったのです。政治判断として「東京外し」が加わり全体の効果も見えてきません。言い訳ができません。

安倍総理はよく理解できず、西村担当相に任せ、「ああ言えばこう言う」で切り抜けているようですが安倍総理にはそれができないのです。会見で醜態をさらすと一気に支持率が落ちます。

特措法の見直し、震源地つぶしと感染拡大阻止が実行されていますが、政府の仕事ではなく東京都の仕事です。

「国会を開け」と言いますが、新型コロナウィルス対策での審議とともに森友問題での再調査、検察庁法改正での黒川問題、安倍総理自身の「桜を見る会」の公選法、政治資金規正法違反疑惑など聞かれたくない質問が山積しています。安倍総理自身にとっても不利はわかっており、誰も助けてくれない状況にあります。

日米安保は駐留米軍の軍事費負担増が持ち上がってきました。今まで「思いやり予算」で年間2000億円を支出していましたが、5倍増となると1兆円規模になります。認めなければ縮小、撤退ということも考えられ、日本の安保体制、自民党政権の支持の基盤に大きく影響しますが、対応は大統領選の結果によるでしょう。

イージスアショアー計画中止で防衛機能に「敵基地攻撃能力」という新しい概念が出てきました。近隣国との関係もありしっかり検討する必要があります。さらにトランプ大統領は「代わりに何を買うか」と言ってくるかもしれません。

安倍総理とトランプ大統領との友好関係は国民が考えているような関係ではなく全てビジネスなのです。

東京オリンピック、パラリンピックの開催は不確定になってきた。最終的に決めるのはIOCだが安倍総理としてはメンツにかけても規模を縮小してでも実施の姿勢だ。しかし世論調査でも延期か中止だ。新型コロナウィルスの感染状況にもよるが、世界的に収束する内容ではない。「進も撤退するもいばらの道」だ。

得意とする外交も行き詰まり状態だ。対中では尖閣諸島の領海侵犯が激しくなっている。米国の国防長官が「尖閣も日本の施政権下」と発言した。香港の民主化妨害は大きな問題だ。国際公約も保護にするほど習政権は権力をほしいままにしている。習主席の訪日を批判する動きが出ているが、訪日にはまず、尖閣諸島領海侵犯をやめさす約束が先決だが、こんな習主席を国賓として迎えれば世界の笑いものだ。

対ロシアでは北方領土返還問題がロシアの憲法改正で難しくなってきたのではないか。安倍総理はあきらめず、根気強く交渉する立場だろう。

対北朝鮮での拉致問題はボルトン氏の暴露本では「金委員長は解決済み」の姿勢だという。「前提条件なしの会談」を安倍総理は提案しているが北は見向きもしない。進展は難しいか。核、ミサイル問題もトランプ大統領に頼りすぎだ。6者会談に戻すべきではないか。

憲法改正は安倍総理の任期中に実現したい意向だが国会での審議が進まない。言及しなくなると「あきらめたのか」と聞かれかねないので常に言及することにしているのだ。

解散、総選挙も聞かれるだろう。「私の頭の片隅にもない」と言ってみたり、「必要ならば躊躇なく国民に信を問う」が口癖だが、国民に信を問えば今では60議席減、タイミングもあるいだろうがもっと議席を減らす可能性がある。その成否は国民民主と立憲民主との統合しだいだ。

大義名分も必要だ。新型コロナウィルスで大変な時に大義名分がなければ国民の反感を買うばかりだ。消費税減税が争点になるだろうが、骨太の方針でもわかるように財政健全化が遠のいている。民主党政権時以上に借金が膨らんでいるのだ。民主党政権時の政治功績を比較されると安倍自民党政権は確実に劣る。

安倍自民党政権の「レガシーな何か」と問われたときどうこたえるか。何もないのではないか。

安倍総理にしてみれば記者会見や国会を開いても安倍政権に利するところは何もないのだ。すでに末期症状で官邸内、自民党内は主導権争い、権力闘争の真っ最中だ。


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