読売新聞2021.12.22 |
21日の内閣府の日本海溝、千島海溝での被害想定を見て、3.11東北地方太平洋沖地震、津波災害以上の被害規模になることに驚くが、私たちはまず、政府の中央防災会議の被害想定を信じ一人一人が対策を立てることだ。基本は「揺れたら逃げろ」「周りを気にせず避難」なのだ。
そういう目で見ると、最近のこの付近の地震が気になる。21日国後島付近M4.9、日高地方中部M4.8、17日岩手県沖M2.8、16日胆振地方中東部M4.7、12日北海道西方沖M4.7、十勝地方南部M3.4と揺れている。
政府が「切迫している」と言うのは、津波堆積物調査で17世紀に2つの巨大地震が350年間隔で発生しているというが、すでに400年を過ぎているのだ。
だから、十勝沖、根室沖、北方4島付近を震源とする地震の発生確率は「30年以内に7~40%」と言うのだ。確かにいつ起きてもおかしくない巨大地震なのだ。
思い出そう。3.11東北地方太平洋沖地震いわゆる貞観地震の来襲を政府の機関が発表していたが、それに対する対応が遅れていた。特に東電は津波高15mを信用せず福島第一原発の防潮堤の強化を見送った結果、知っている通りの甚大な被害が発生した。
にもかかわらず、東電旧経営陣は「予見可能性はなかった」と自らの恥をさらけ出す裁判に挑んでいる。
被害想定は3.11を上回る結果になりそうだ。津波による死者約20万人、7割が北海道と言う。でも対策を講じれば8割減の3万人になるという。大事なことだ。
でも、そこが難しいのだ。
今回の予測は前回より厳しくなっている。新聞報道では見直しが必要になるらしい。被災時に中心となる役所が今回、浸水域に指定されたという。新たな立地を求めなければならない。
避難場所の確保、避難タワー、ビル、さらには厳寒期の夜間発生となると防寒対策が重要になる。「低体温症」でなくなる人が増えるのだ。3.11では宮城県で高齢者22人が低体温症でなくなったという。非常持ち出しにカイロ、ジッパー付の袋に着替の衣料、これは我々にも参考になる。
非難には避難速度も考慮する必要があるという。通常の歩く速度は約80mだが夜間では40m、積雪だとこれぐらいに落ちるという。地震発生から猶予時間がなく津波が押し寄せる事例が多い。「高齢者を無事に避難させられるか」が問題だ。
今回の新聞記事を見ると、高齢者の避難、介護が必要な人の避難に触れた記事がない。なかなか難しい問題だ。
私も防災バッグを購入、家では地震対策をやっているつもりだが、首都直下地震、南海トラフ地震、日本海溝地震、千島海溝地震に対する備えが万全かと言うとわからない。
兎に角、政府発表の巨大地震予測は信じることだ。そして自分にできることをやっておくことだ。
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