2021年12月1日水曜日

[ 逆説]強固な大学自治を築いた日大・田中理事長、ついに逮捕、辞任へ

 アメフト部の不祥事でもトップの責任を果たさず、老朽化で建て替えが必要な付属病院の設計段階のリベート疑惑に加え何かと背後に大きな疑惑を抱えたまま説明責任を果たさず責任回避していた日大・田中理事長だった。。

東京地検特捜部も大きなヤマを抱えていたが、背任罪では本人が「知らぬ存ぜぬ」では手が出せなかった。一方で自宅には現ナマが見つかったことから脱税の疑いで国税が協力、すでに逮捕されて自供している2人からのリベート1.2億円分の脱税5300万円でまず逮捕した。

任意捜査では否定、不祥事にもかかわらず周囲には「辞めない」と言っていたようだが、強制権を持った取り調べでは逃げ切れないとわかったのか。どこまで自供しているのかわからないが大学に「辞任の意向」を伝えたという。

特捜部から損害賠償を訴えたらどうかと言われても「大学に損害は発生していない」と頑なに拒否していた。そういうカネが田中理事長に回ってきていることを知らないということなのだろう。

でも厳しい追及に耐えられないと見たのか、辞任を決意したようだ。

しかし、大したものだ。経済学部を出て一職員で大学に残ったが、スポーツ部門で実績を上げ、YESMANで多くの理事を囲い、強固な「大学自治」を築き上げた。内部からの批判、外部からの批判にも耐える体制を築いたのだ。

しかし、文科省の指導、交付金の問題、さらには受験者数の減少は学校経営にも大きく影響する。

田中理事長が辞任したとしてもYESMAN の理事たちがどうやって再建の道を選ぶのか。今までの理事がコロッと態度を変えるのか。黙っていた教授たちが声を上げるのか。在校生が行動を移すのか。

本当の「大学の自治」が問われている。


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