2011年7月25日月曜日

菅総理の政治姿勢:約束はパフォーマンス、弁解で責任逃れ

ろくに内容も検討もせず、唐突に政策を打ち出し、批判が出ると弁解に終始する菅総理に与野党協調などほど遠い。菅総理の政治姿勢は約束はパフォーマンス、責任回避に弁解に終始する。政策を提示したのだから「これから議論していこう」と言うことになる。

21日の国会審議で外国人違法献金の疑いで、返金したのなら、領収書があるだろうと、領収書の提出を求めていたが、菅総理側は「前例がないために応じられない」と回答してきた。退陣まで延ばせば、総理としての責任を回避できると考えたのだろう。

前例を打ち破り新しい政治を造るのが民主党ではなかったのか。

民主党幹事長のマニフェスト見直し発言で、2009年のマニフェストをどう評価しているのかと問われた。菅総理は例えば子どもを重視する点で方向性は間違っていない画、必要な財源への見通しが甘かった。今回の大震災との関係で復興を優先することを考え、相当部分は実行できたが、見通しは甘かった。お詫び申し上げると謝罪した。

民主党が政権を奪取出来た根底にある公約だから、これが実行できないと言うことは、政権に対する信が問われるところではないか。

「詐欺ではないか」と追求され、こども、農業など現在も定着しているが、多くの課題は財政的問題が十分でなかったという。しかし、民主党のマニフェストが公開された時も財源問題から実行は疑問視されていたのではないか。民主党にとっては当初からマニフェスト見直しはタブー視されていたのではないか。

人気挽回の意思がアリアリの「脱・原発」を記者会見で表明しながら批判が多いと見るや国会で「個人的思い」とトーンダウンした。日本の将来のエネルギー政策に対していとも簡単に言及する。他の閣僚と見解の不一致が出ると、答弁に困り「これから議論しよう」ということだと言う。

ならばもっと党内、経済産業省内で検討すべきではなかったか。国内では、脱・原発を言いながら海外へは原発を売ろうとすることも理解に苦しむ。

菅総理のいつもの答弁は、「責任はある」「申し訳ない」「お詫び申し上げる」と反省の弁はあるが、続けて必ず弁解し責任回避をする姿だ。

原発の再稼働では突如「ストレステスト」の導入を言い出した。「何故今この時期に」と思うし、経済産業相との見解の違いも出てきた。菅総理は「経済産業省の判断だけでは安全確保は出来ない。安全を国民に納得してもらうにはストレス・テスト」が必要という。

正論であるが、原発の再稼働が不可能になれば電力不足から企業は海外へ工場を移すだろうし、日本経済への影響も大きい。これらの意見にも真っ正面から答えて欲しい。

震災復興計画での仮設住宅で、菅総理はお盆までに全員が入れるようにすると誓ったが、まだ不足していると追求された。今、5800戸のほとんどを着工し、間にあって欲しいと努力しているが、今月中旬に新たに建設追加分が出て、お盆までに間に合いそうもないのだ。

見通しが甘かったのではと責任追及されたが、「お詫びする」と言いながら、仮設住宅の戸数は自治体からの要望を聞いて決めている。この事情だけは国民の皆さんに理解して欲しいと訴えた。

パフォーマンスから「お盆までに全員が入れるように」と言ったのだろうが、見通しの甘さは自治体のせいにする。


復興相が暴言で引責辞任した事に対しても「任命責任」を問われたが、「責任はある」と言うが「責任は取らない」のだ。後任の大臣は今までも復興の仕事をやっており、適任だという。ならば最初に任命しておけば良かったのではないか。

こんなやり方では、菅総理の下での与野党協調などできっこないし、こんな政治手法では、人気を挽回し続投するなど期待できない。

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