2013年7月6日土曜日

東電再稼動申請方針:地元反発、相変わらずの「原子力村」的経営姿勢か

再稼動申請するという東電広瀬社長
日本テレビ報道より
東電の地元の了解を後回しにした再稼働申請方針に新潟県が反発、相変わらずの「原子力村」的東電の経営姿勢に呆れかえるばかりだ。

原発1基を稼働させれば燃料費が年間1000億円浮く勘定になるらしい。東電としては3年赤字だと銀行融資の打ち切りの危機にあり、8日からの新規制基準の施行後、速やかに申請し審査を受けることが経営陣の願望で、2日の取締役後の記者会見での発表になったようだ。

当然自治体は反発したが、地元自治体間でニュアンスの違いがある。

交付金や補助金、雇用問題を掲げる柏崎市、刈羽村では、規制委員会の安全審査をクリアーすれば再稼働も了とすると言うが、新潟県はそうはいかない。

メデイアの報道によると、「東電から事前説明がなかった」、「福島第一原発事故の事故原因調査が不十分なのに何故再稼働を急ぐのか」、「不安に思っている人はいっぱいいるではないか」、「事故検証、総括も無いままの再稼働は時期尚早だ」というのが新潟県知事の主張だ。

確かに、事故原因調査は曖昧なままになっているし、安全協定で設備の増設、変更には事前了承が必要になっているが、重要施設である「フィルター付き排気設備」は事前了承なしで、テレビの報道を見ると基礎工事は終わっている段階だ。

手続き上のミスと言うが、こういう開発事業はまず地元自治体の手続きを優先し、国の審査を受けるべきであり、東電の横暴は経営感覚は「原子力村」的発想がまだ東電に残っていることを示すものだ。

東電は、福島第一原発事故から、何も学んでいないことになる。

私も東京に住んでいて、原子力発電設置の自治体の住民の犠牲の上に恩恵にあずかっていることは確かだが、個人的にはフェードアウトしかないのではないかと思う。

でも、設置の条件である自治体と約束した手続きは同時並行ではなく、段階的にクリアーしていくべきだ。県知事との会談後、「申請は難しい」と広瀬社長は言う。


あってはならない、あれほどの事故を起こしながら東電「原子力村」経営者は、何ら意識が変わっていないことに、一抹の不安を感じざるを得ない。

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