2019年7月14日日曜日

参院選に問う(8):安倍総理の「安定した政治」、政治手法をどう評価するか


安倍晋三という男の「安定した政治」政治手法を有権者はどう思っているのか。自分のやっていることをどう思っているのか。野党、特に民主党政権を批判することで自らの政権を正当化する姿が今回の参院選で目立たないか。

あの民主党との政権交代も年金問題、長い自民党政権での政官癒着、政権放り出し、たらい回しで自民党政権に愛想をつかした有権者が選んだ道だ。民主党政権批判は有権者を批判していることにもなる。

過去にも自民党は政策論争で時の政権と戦ったことはない。非自民、非共産政権であった細川政権ではスキャンダルあぶり出しで倒閣運動をやったのではないか。

それでも有権者は安倍政権の何を支持しているのか。

候補者の応援演説でも安倍政権の成果を好調な経済指標を並べて延々と訴えるが、候補者の紹介はごく簡単、自分の好みの候補者であればその実績、今後の期待を訴える。政権の実績で候補者を評価してほしいのだ。

安倍総理が自らの政権の「安定した政治」を訴える。

その根源は日米安保で米国政権との友好関係を維持していることが評価され、見直し、破棄を訴える野党は危険と見ているのか。

安倍総理は「安定した政治」を訴えるが、その内実はモリカケ問題で自らの不祥事を曖昧にし、内調によるスパイ行為、内閣人事局制度の悪用で官僚機構ににらみを利かし忖度政治へ、官僚は安倍政権にとって不利な公文書を改ざん、隠ぺい、政権の意向に反するメデイアは徹底的に圧力をかけ、キャスターの更迭、上部の人事にまでその影響が及ぶ。

そんな安倍政権をニューヨークタイムズは「独裁政権を髣髴する」と酷評した。

なんとしても政権与党は政策実行、財源確保では野党に比べて抜群の力がある。同じ政策を訴えても自公が有利だ。

安倍総理は、「あの民主党政権」「後戻りしていいのか」「民主党の失敗は党名を次々にかていること」と民主党政権をこき下ろす。確かに民主党から民進党そして立憲民主、国民民主などに分裂した。民主党と言う泥船から生き残りをかけて議員は右往左往したのは確かだ。批判されても仕方ないことだが、民主党を立ち上げた菅さんなどが持ち応えていれば事情も違っていただろうが小沢さんに引っ掻き回された感じではなかったか。

「後戻りしていいのか」と言うが、民主党時代の野田総理も解散総選挙時に「前へ進める政治か、後戻りする政治か」と同じことを有権者に訴えていた。どの政権も自分の政権は「前へ進める政権」と見ているのだ。

また、民主党政権当初は「自民党政権の尻拭い」をしているとぼやいていた。今、安倍総理は民主党政権時の「コンクリートから人へ」を批判し、安倍政権は国土強靭化で災害に強い国造りを目指すという。当時は国民も「コンクリートから人へ」と人づくりの重要性を認めていたのだ。

多くの国民が求める「安定した政治」の内容、不安定な野党を支持していく不安、今回の参院選は次の衆院選に向けた大きなタ-二ングポイントになる。無所属の会の岡田さんの主張に同感だ。

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