政党とは何なのか。今、議員の生き残りをかけた離合集散が激しくなっている。支持者を放っぽりだす場合もあれば、支持者毎変わる場合もあり、政党と議員の結びつきに疑問を抱く程だ。しかし政党に属した当初は理念、政策に賛同していたはずなのではないか。
政治を志すとき、「こういう社会を目指したい」「国民のために働きたい」という初志貫徹型もいれば、政党勢力拡大のために誘われる場合もあるだろう。でも政治に携わってくると理想と現実は大きく違うのだ。なれ合いで継続する者もいれば、自分の目指した考えと違うと飛び出す者もいる。
老練さ、名声が出てくると、総理や大臣になりたいために政党を移るベテランもいる。
政権政党にありながら綱領はなく、どんな社会を築こうとしているのか分からないが、「政治主導」「自公政権からの離別」を掲げ「政権交代しませんか」で政権についた民主党の現状は哀れだ。
政権交代が可能は2大政党をめざし政策の違う野党が野合した。政権を取るまでは小異を捨て一致団結したが、実際に政権を取ると今度は主導権争い。党内各グループのくっついたり離れたりで代表、総理の座につくが代表戦の度に抗争が起き、候補者同士が握手して「ノーサイド」を宣言するが、しばらくすると別の抗争が起きる。
自民党は今、政権奪取に向け一致団結しているように思えるが、総裁選では派閥抗争を繰り広げた。
第三極を目指す日本維新の会は、民・自・公政権に対抗する勢力を作るために「小異を捨て大同団結」を謳っている。政策を異にする維新の会と太陽の党が急ごしらえの合流をしたのだから、党内対立の火種を抱えたままだ。
数人の政党でも主導権争いで飛び出す者もいれば、50人ぐらいの勢力ではまだ一致団結しているが、100人もの勢力になると政権への欲が出てきて主導権争いが激しくなる。
離党者が出ると、「我々の政党で当選したのだから、議員辞職せよ」と責められるが、辞職して党を移る者はいない。あまりにも簡単に党を移ることが出来るのにも驚く。
安易な(?)な離党劇に業を煮やした民主党は、公認の条件に公約に賛同するかどうかを確認するらしい。政策について党内のゴタゴタを回避しようという算段なのだろう。ついでに離党する場合は議員辞職する契約を交わしたらどうか。
投票では、小選挙区で候補者名、比例区で政党名(候補者名)を記すようになっている。今の小選挙区比例代表並立制では、「死票」も多く、得票数とかけ離れた獲得議席数を得ることも出来るので、知名度のある候補者をたてることで勢力を伸ばす可能性が大きい。また、小選挙区で落選した候補者が比例区で復活することも理解に苦しむ制度なのだ。
だから私は小選挙区では候補者名、比例区では別の政党を記入してバランスを計ろうとしている。
政党とは、共通の原理、政策を持ち、一定の政治理念実現のために政治権力への参与を目的に結ばれた団体だ(広辞苑)。
政党は「目指す社会」、理念を明確にし、議員はその目標に向け、国民の声をくみ取りPDCAで目標達成へ邁進する事が重要だ。
議員の政策の多様化で今、14もの政党が出来、候補者を立てているが、これほど多くなると選択の自由より混乱が出てくる。
新しい政党と言っても中身は古いか、力不足の感がほとんどではないか。
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