2012年11月10日土曜日

デフレ脱却:オバマ大統領再選で遠のくか


日本再生には、何としても円高→円安でデフレ脱却が必要であるが我が国の政策ではなかなか効果が出ない。そこで今回の米大統領選で強いアメリカ、ドル高が期待できたロムニー氏だったがオバマ大統領再選でデフレ脱却は遠のいた感じだ。

オバマ大統領は、国内雇用創出のため海外へ出ていた企業を国内に取り戻すと言う。輸出に力を入れるのであれば従来路線だからドル安政策だろう。

デフレ脱却に向け、政府、市場は日銀に追加緩和を要求するが日銀の低金利政策でカネは余り、国債消化に回っている。政府は赤字国債を大量に発行し財政を支えている。

その額も半端ではない。財務省発表によると、国の借金は9月末で過去最悪の983兆円隣、その7割をしめる国債の残高は約688兆円になり、9.3兆円増えたという(読売新聞2012.11.10)。

何とかしようと思うとインフレかデノミしかない。

デノミは別として、インフレでは日銀にインフレターゲットの設定を要求している。先に決めた1%は、日銀に言わせるとインフレ目処なのだ。

野田総理が執念を見せる消費税増税へのGO判断に経済条項があるが、その達成が覚束なく政府は日銀に圧力を強めている。先の日銀の決定会合では、追加緩和とともに政府と日銀の共同文書が交わされ、日銀と政府が一体となり取り組む姿勢が示された。

日銀の追加緩和も効果がなく、政府と言えば規制緩和も進んでいない。財界は規制緩和、追加緩和の要求ばかりで企業に投資する意欲がない。

日銀は今までの低金利を維持する事で企業が投資をしやすくし、企業がモノを買うようになると物価も上がると考えているようだがうまく事は運ばない。

一番の頼りはアメリカの政策であるが、オバマ大統領再選となればドル安傾向は続く。ロムニー氏敗れて日本再生は遠のくのだ。

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