太陽の党のロゴ TBSニュース23 2012.11.13 |
石原新党が「たちあがれ日本」を解党して「太陽の党」として期待と不安を抱えて立ち上がった。石原慎太郎氏の処女作「太陽の季節」から取ったネーミングだという。今までの慣習をぶち破ろうとしているのか、石原さんを中心に中小野党を引き寄せ第三極を作ろうとしているのか。
石原さんの都知事辞任時の「東京のために国政へ出る」とは、途中放り出しの後ろめたさもあってのことだろうが、東京都政を通じて国や地方の統治の仕組みに疑問を持ち、見直すワン・ステップと考えたのだろう。
日本再生には強固な官僚機構の打破、統治機構の見直しが必要なことはよく分かる。ここに風穴を開けることに期待したいと思う。
13日の「太陽の党」立ち上げ時の石原さんの意欲をメデイアの報道で知ることができた。
石原さんたちは、新軍として新旧の戦いに挑み、新しい関ヶ原の戦いに勝つために「太陽の党」を作ったという。さらにタスキをつなぐランナーを作らなければここまで来た意味がないと民主、自民に対抗できる第三極の結集が必要で、そのために必ず大同団結する。太陽の党は吸収され消えてもかまわないと言い切った。
石原さんはもう年なので、つぎに続く日本維新の会の橋下さんが国政に出るまでのワンポイントを考えているのか。
でも、小異を捨て大同団結を謳っても肝心の橋下さんは、「まずは政策協議、そこが大事だ」と言うし、みんなの党の渡辺さんは「まずは共同作業から」といきなりの結集は拒否する姿勢だ。
解散風が吹き、慌てて立ち上げた感が強いが、近づく衆院選にどう対応しようとしているのか。
取り敢えず、どんな勢力になるのかが問題だ。数人の弱小政党で大同団結を謳っても付いてくる政党はないだろう。
太陽の党の綱領案要旨を読売新聞でみた(読売新聞 2012.11.13)。特に目新しいテーマは見当たらないが、石原さんらしいテーマといえば自主憲法の制定か。これだって自民党も新憲法草案を発表している。
気になることは以前、石原さんは「醜い日本語で書かれた日本国憲法」と言い自主憲法の制定の必要性を言ったことがある。石原さんは、どんな憲法を意識しているのか。
また、スタッフはそろっているのか。政策も十分に煮詰めないうちの大同結集を目論んでいるのだから強力な陣容を持っているのだろうか。
そして、石原さんの発信力にも違和感がある。都知事時代の人を馬鹿にしたような会見の様子を見ていると大丈夫なのかと心配になる。
今の段階では得体の知れない「太陽の党」なのだ。メデイアが作り上げた石原像に惑わされず、冷静に見ることが大切ではないか。
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