3党が合流し、新党「日本未来の党」として第三極に加わった。安易過ぎる野合と思われても仕方ないが、何故か「選挙後の政界再編狙い」の感がぬぐえない。一方、みんなの党は日本維新の会との合流を断念し第三極は3分化する結果になった。
公示間近の急ごしらえで、みんなに参加を呼びかけたと言うから政権公約の摺り合わせなど二の次で、「数は力」の発想での結党だろう。
嘉田代表の主張する「卒原発」も、電力の効率化、発送電分離、再生エネルギーなど総合的に考えて10年後にゼロを目指すと言う内容だ。「脱原発」ではいろんなニュアンスで記され、政権に近いほど玉虫色の表現になり、政権に遠いほど原発ゼロだ。脱原発に特化出来る政党ではない。
同時に発表された6項目の主要政策も「卒原発」、「全員参加型社会」、「安心、安全社会」、「脱増税」、「脱官僚」、「品格のある外交」で表現はチョット違っても代わり映えしないが、嘉田さんは女性らしくサイレントな女性、若者の声を党内に取り込みたいと全員参加型社会を謳う。
が、如何にせん、国民の生活が第一、減税日本・反TPP・脱原発を実現する党の寄り合い所帯だ。各党の主要な政策を持ち寄っている。
「小沢さんの影」を心配したり、批判する向きもある。嘉田さんは、最後は自分が決めるとキッパリ否定したが、そこは小沢さんだ。額面通りに信じるものはいない。
「この指とまれ」と言うからには、弱小政党に埋もれず、選挙後の再編の主導権を握ろうとしているのではないか。
ところで、嘉田さんの関係で気になる記事が目に付いた。
滋賀県知事に担いだNPO法人の人が「周りのみんなの支持で知事になれた。今、自分の力を過信しているのではないか」と批判的な発言をしていることだ。
琵琶湖の保全までは良かったが、福島第一原発事故から「脱原発」を唱えるようになった。大飯原発が事故でも起こせば放射能で琵琶湖が汚染され、京阪神の飲料水が危機に瀕するから当然の結果だ。
ところが、脱原発で日本維新の会が当てにならないと分かったから、自ら国政に打って出たのだろう。
初期の支持者の信頼を裏切り退いていった政治家がいる。長野県知事だった田中康夫さんだ。
地元銀行のトップに請われて知事に当選したが、段々我が出てきて議会などと対立するようになり、国政にも足を突っ込むことで混乱を招いた結果、支持者が離れ田中さんは長野から離れていった。今は渡り鳥政治家だ。
「日本未来の党」も今は第三極として騒がれているが、選挙の結果惨敗となれば皆散っていく。勝ち上った者で政界再編に向け主導権争いが繰り広げられる。小沢さん、亀井さんがいればそうなるに決まっている。
「日本再生」に向け、第三極に何を期待するか。
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