テレビ番組から刑事物の2時間ドラマ、サスペンス劇場が終わるという。中には長い歴史もある番組もあるらしい。でも社会にとっては良かったのではないか。番組が始まると殺人現場だ。殺される場面、死体が横たわっている場面を見ると慣れっこになって「人を殺す事」などに抵抗がなくなるのではないか。
今、毎日新しい殺人事件が報道される。そんなに増えているのかと思って警察白書や犯罪白書を見ると1日に3~4件の殺人事件が発生しているのだ。だとすると毎日新しい事件が報道されても不思議ではない。
確かに刑事物の殺人事件は一緒に推理するのは面白い。もう古いが「刑事コロンボ」は、最初に殺人事件があり敏腕刑事が犯人を特定していくのだ。聞き込みで訪れたシーンで別れるとき「あのーもう一つ」と振り返り指を1本かざす姿は刑事のトレードマークだった。
今では、相棒の杉下警部が「もう一つ」と指を1本掲げて最後の質問をする。怪訝な相手に「何しろ気になるもので」と念を押す。
私の好きな番組はフジテレビの「ガリレオ」、テレビ東京の「ナンバーズ天才数学者の事件ファイル」で物理、数学で犯人を特定するのだ。ウソと思ってみていても面白い。
テレビ朝日の「科捜研の女」も殺人事件を科学で捜査する鑑識課員の働きは面白い。内容が科学的に合っているのかどうかは分からないが、兎に角面白い。
操作法も替わってきた。昔は刑事が聞き込みで歩いて情報を集め犯人に迫る捜査だったが、今は防犯カメラの映像で犯人を絞り証拠で特定するやり方で捜査法が替わってきた。コツコツ足で稼ぐ捜査を忘れるのではないかと心配する関係者も多い。
それにしても40年来続いたテレビ朝日の「土曜ワイド劇場」月9のサスペンスドラマは終了、テレビ東京「水曜ミステリー9」、フジの「金曜プレミアム」は1時間前倒し、日テレの「火曜サスペンス劇場」は2時間レギュラー枠が2007年に終了している。
今は昼にテレビ朝日が再放送をやったり、8時のミステリースペシャル、月曜名作劇場などで刑事物が放送されている。
惜しい気もするが、殺人者のドラマは社会に悪影響を及ぼすことは間違いない。殺人や殺人現場に慣れることは「人を殺す」事に抵抗がなくなる恐れもある。
今の殺風景な社会現象を昔のNHKの「バス通り裏」のように狭い庭を囲んで隣人が仲良く暮らす生活、「丸の内1丁目」などのように若い女性社員が楽しそうに働く職場に変えていくのは難儀な話だろうか。
マンションが増え「隣は何する者ぞ」、過酷な長時間労働で自殺者を出したり、パワハラ、セクハラの横行する職場、ストーカーに悩まされる事件などおかしな社会現象には「さよなら」をしたいものだ。
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