2011年10月6日木曜日

シーテックジャパン2011:新しいご近所付き合いがITで始まるのか





























ITで新しい近所付き合いが始まるのだろうか。昨年に続き5日に、幕春メッセでシーテックジャパン2011の展示会に行った。今年の特徴は3D、4Kのデジタル家電よりもエネルギーや環境関連の重点が置かれているようだ。太陽光発電パネル、蓄電池、電気自動車そしてこれらで構成される個々の家庭の「スマート・ハウス」化ばかりでなく、地域を巻き込んだ「スマート・コミュニテイー」構想が気になった。

自然エネルギーを利用する太陽光発電、風力発電はCO2削減など環境配慮の創エネルギーであるが、発電しっぱなしではなく、夜間や非常時など必要なときに利用できなければダメで蓄電法の工夫が必要とされたのは、ついこの間のことだったが、今蓄電池は大きく進展したようだ。

蓄電池機能付き太陽光発電、風力発電がクローズアップされており、これに電気自動車とそれに関連した充電施設、蓄電設備としての応用が提案されている。

さらには、家庭内にあっては、省エネで「電力の見える化」も進められている。電気の使用状況がどうか、工夫すれば節電になったかを目で確認できるようになったが365日見ているのだろうか。こんなものは最初の1ヶ月もすれば大体の傾向は分かり、後は感で出来ると思うのだが。

そして、携帯電話による家電の遠隔操作技術も進んでいるようだ。エアコン、給湯、証明、床暖房、家庭内の安全を携帯電話一台で操作、確認できるのだ。でもこんなことを必要とする人が実際にいるのか。快適、安心、便利もここまで要求するのか。何か携帯電話機の過剰スペックのような気がしないでもない。

スマート・ハウスでも課題はある。発電容量、使用容量をどう決めるかだ。非常時に何処までの家電機器をバックアップするかだ。今は必要とする家電機器ごとに別の配線で対応できるらしい。直流家電の開発も必要だ。発電は直流、家電は交流のため変換ロスが出る。

また、発電、蓄電池の使用が不統一である。そのため各メーカーの機器を組み合わせることでシステムを構築することになる。そこでこの辺の仕様の統一も考えられるが、そうすると差別化が出来なくなる難点があるらしい。

さらには、太陽光発電、燃料電池、電気自動車には購入時、助成金で割高感を解消し、導入動機づけをやっているが、助成金は税金から拠出される。助成金を当てにしてのシステム構築には限界があるのではなかろうか。

こういったスマート・ハウス、スマート・ホームの技術を地域の街づくりに応用した「スマート・コミュニテイー」構想も出来、実証実験に入ったというのだ。

太陽光発電システム、風力発電システム、燃料電池などを装備した住宅、商業施設、公共施設、電気自動車、バス、それと関連した充電施設の完備、そしてその地域を管理するデータセンターのある街づくりだ。

これから「新しいご近所付き合い」が始まるのだ。

電力不足で東京都知事が槍玉に挙げた自動販売機も地域貢献型が紹介されていた。ソーラーパネルを搭載し、災害情報、地域情報、時事通信のニュースも提供が出来るのだ。停電用のバッテリーも搭載し、緊急時には飲料の無料提供も出来るという(日本コカコーラ株)。
しかもこれらは遠隔操作で情報の配信がされるのだ。

IT、エレクトロニクス技術には無限の可能性がある。


写真上段左:太陽光発電パネル 効率のいいパネルが開発されている


写真上段中:蓄電池機能付き太陽光発電


写真上段右:日産近未来住宅 太陽光発電、燃料電池で発電、EVに充電し電源車として使用


写真下段:スマート・ホームの構想 これを地域に拡大して「スマート・コミュニテイー」を構築する。「新しい近所付き合い」が始まるのだ。

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