2014年3月23日日曜日

望まれる金融政策の正常化への道:急ぐFRB? 時期尚早の日銀?

望まれる金融政策の正常化への道。FRBが更なる緩和縮小で550億ドルにし今秋までに終了すると思っていたら、イエレン新議長は実質ゼロ金利政策を来春にも終えて、利上げに踏み切る可能性を示唆、市場は戸惑い株は下落した。一方の日銀・黒田総裁は緩和縮小の「出口」論議は時期尚早という。

朝日新聞(2014.3.21)のイエレン新議長の初会見の記事には少し驚いた。

低金利、実質ゼロ金利での金融政策は効果が低く、寧ろ劇薬と言われ「出口」戦略では混乱を招くが、中央銀行は出来るだけ早く金利を上げで金融政策の正常化に持って行きたいのだ。

FRBは就業者数も20万人増を目標に置いているが、17万人増になったり安定した増加数は確保できず、成長率もそんなに良いとは思っていなかったが「先行き回復」の期待が大きいのだろう。

我が国でも日銀の政策決定会合後の黒田総裁の記者会見で、出口戦略のことを記者が質問するが、黒田総裁は「2%成長が安定的に維持されるまで量的緩和を続ける」と言い、「量的緩和縮小は時期尚早」と煙に巻く。今年1月末に1.3%だから2%達成へ順調に進んでいるという。でも日銀は一枚岩ではないのだ。異論を唱える審議委員もいる。

FRBが緩和縮小、利上げに言及したのだから日銀だってその影響、時期の条件などを検討していると思うが、言えば市場が混乱することぐらいは分かっている。ここは黙りなのだろう。

日銀も過去に速水総裁の時、政府の反対をおしきって利上げし、景気失速で元の戻した苦い経験がある。安倍総理が「2%の物価目標達成はどういう状況になったときか」と聞かれ「日銀は早めに止めて目標達成出来なかったことがある」とインフレターゲット設定論議で日銀に圧力をかけていたのはこのことが頭にあったためだ。

中央銀行は金利の上げ下げで景気(物価)調整することが主要な役目だが、ゼロ金利では打つ手が限られ、早く金利上げにもって行き政策に自由度を持たせたいはずだ。

でも、私たちの預金金利は0.025%(?)程度で預金しても利息はなしに近いが、日銀の当座預金口座に市中銀行は預ける時の金利は0.1%と異常に高いのだ。金融機関同士で優遇策をとっているのだからあきれるばかりだ。
おまけに銀行は大儲けでベースアップもやっている。預金金利を見直すべき時に来ているのではないか。中小企業がカネを借りにくくなると言うが、銀行からカネを借りて新事業をやる仕事があるのか。カネを借りたい中小企業は経営が厳しく銀行でも貸したがらない会社なのだ。

量的緩和の縮小のみならず、ゼロ金利から早く脱却し金融政策を正常化し、まともな経済へもっていってほしいものだ。特に我が国での異次元の量的緩和は効果が出ているのか。日銀ばかりでなく、経済財政諮問会議でもしっかりチェックしたらどうなのか。




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