2014年12月4日木曜日

衆院選序盤予想を見る:「悪さ加減の少なさ」で選ぶと「アベノミクスの道」なのか

衆院選の序盤予想では自民党が圧倒的に優勢だ。「悪さ加減の少なさ」で選ぶと「アベノミクスの道」しかないのか。安倍総理の長期政権を目指した強引な解散総選挙の序盤予想は、4日の朝日新聞、読売新聞の調査によると自民が300議席を超える勢いだという。納得がいく半面、「何故だ」という疑問も出てくる。

前回の衆院選は野党乱立が自民党を圧勝させた原因だとして、急場しのぎの野党統一候補も出てきたが思うような支援関係はできないようだ。

自民党に対して民主党が維新の党の候補者を支援する関係でも民主党にも保守系、革新系と分かれ、維新の党にも保守系の人が多い。当然のことながら「そんなら自民党に」と自民党候補に流れる傾向にある。

民主党、維新の党で「どんな政権ができるのか」、皆期待していない。

読売新聞の世論調査でも、「安倍内閣を支持する理由」の設問に「他の政権よりマシだから」がトップだ。それだけ、民主党政権に辟易したのだ。

今のところ「悪さ加減の少なさ」で安倍政権を選び、アベノミクスも安倍総理が主張するように「雇用は100万人増え、賃金も上がった」ことを評価、維新の党の橋下さんが言うように「アベノミクスの方向性は賛成だが、やりかたがまずい」ということになるのだろう。

雇用が増えたとしても内容は非正規雇用の増加だが、今、正規雇用を要求してもかなわず、また非正規雇用を歓迎する人達も多いようだ。

「地方にはアベノミクスの効果が行きあたっていない」と批判されれば「津々浦々までアベノミクスの効果を」と新たな政策を打って出る。地方創出に期待しろというのだ。

野党にもスッキリしない事情がある。

民主党は保守系、革新系入り乱れての政党だから「スパッとした政策」が打ち出せない。国会で安倍総理が指摘したように代表、幹事長には疑惑も出てきた。海江田さんだって自分の選挙区では決して強くない。前回は比例区復活組なのだ。

そして、全選挙区に候補者を立てていないので政権奪取できる可能性も低く、「風」も吹かない要因だ。

一方、維新の党は大きく議席を減らすと予想されている。橋下さんも「アベノミクスの方向性には賛成だが、やり方がまずい」と言うように自民党だっていいことになる。

そして、なんといっても「大阪都構想」を前提にした大阪の政党の印象が強く、国政政党とは思われていない。さらに「生き残りをかけた」議員の右往左往が目につく。

民主党、維新の党の弱さが、逆に自民党を利している。

先の国会で「政治とカネ」の問題、政治資金規正法違反容疑で小渕さん、松島さんの閣僚W辞任に次いで次から次から閣僚などの不祥事が続出したが、安倍自民党に反省の気は少しもない。逆に群馬5区の小淵さんや女子大生との援助交際の疑惑もでた群馬1区の佐田さんを自民党公認にするなど有権者をバカにした行為だ。今、「政治とカネ」を問題にすると自民党のみならず、国会はてんやわんやになるのだろう。

それをクリヤーする目的も今回の解散・総選挙にはある。

安倍総理は「今がデフレ脱却のチャンス」というが、円安がさらに進み119円台を一時つけた。物価高は「経済の悪循環」の様相だが、よくても悪くても「2%物価目標の達成」を目指すようだ。円高不況、スタグフレーションの危険も出ているが有権者はどう判断するのか。

「仕方ないが今は安倍政権しかない」というのが今の政界なのだろう。

間違っても自民党を大勝させることだけはやめたいものだ。





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