2020年1月7日火曜日

ゴーン容疑者の「密出国」を考える(2):小心者で日本での裁判を恐れて逃げたにか

ゴーン容疑者の表の顔は企業再建に取り組んだ経営者、一方裏の顔は社会的犯罪者としての意識が鮮明になって来た。今回の「密出国」の内容が明らかになってくるほど、小心者の容疑者が「不利と思われる」日本の裁判から逃れるために日本の主権を侵害してまで不法出国「密出国」を企てたのだ。

「正義からではなく、不公平から逃れるため」と言うが、日産の再建に当たっているときは「郷に入れば郷に従う」とまで言っていたのは何だったのか。「人権侵害」「有罪ありき」とまで言い出した。海外からは「人質司法」と酷評され、その圧力に屈して地裁の裁判官は保釈を容認した。その保釈条件も「無罪請負人」と異名を取る弁護団が、これ以上厳しい内容はないと胸を張った内容だったが、ゴーン容疑者は難なく破ってしまった。

テレビで弁護団が記者から「保釈に関して責任はないのか」と問われたとき、弁護士は「どんな内容だ」と気色ばんで反論していた。他人のことに対しては果敢に追及する弁護団も自分のことになるとてっきりだめなのだ。

一方、出入国管理で手抜かりがあったという法務省は法改正で「逃亡罪」の適用を拡大し、保釈中の被告が裁判所の呼び出しに応じない場合の罰則を決めるらしい。

日本人は保釈保証金を積んでおけば逃亡などしないだろうと考えていたが、ゴーン容疑者は15億円の保証金など問題ではなかったのだ。今回の密出国に使った費用が22億円ともいわれる。約40億円が使われたのだ。ゴーン容疑者にとってはナントもない金額なのだ。

検察、警視庁が今回の事件の解明を急いでいる。監視カメラで追跡しているらしい。出国までの様子がわかってきた。驚くことは新幹線で移動したが誰も気づいていない。関空からプライベートジェットでの出国過程での検査も手抜かりがあったらしい。

入管職員のOBの話では、「ありえない」と言う。人間が入るほどの大きな箱が2箱なら職員は不思議に思って検査するのは当たり前だというのだ。おそらく外交特権などでスルーしたのだろうという。

そこで問題になるのが正式に入国したという本籍地のレバノンだ。

当初、外国メデイアの報道では空港にレバノンの高官が出迎え、大統領とも会見したという。これが何故か、レバノン政府は否定しだした。いままでもゴーン容疑者送還を要求していたし、東京拘置所には不思議に頻繁にレバノン大使館の関係者が面会していたのだ。

レバノンと言う国はそれほど国民を大事にする国なのか。

日本へは身柄引き渡しの関係もないので引き渡さないという。しかし日本との関係を悪くしないために苦労しているらしい。

しかもゴーン容疑者にとってレバノンは安住の地ではなさそうだ。

レバノンは特権者階級の腐敗、カネがあれば何でもできる社会風潮に若者が反対しているという。その特権階級にゴーン容疑者は当たるのだ。

市民団体が「イスラエルに入国」した̚カドで告発するという。これが有罪にでもなれば禁錮15年だそうだ。レバノンだからどうなるかわからないが、服役すれば日本に送り返すことなど出来ない。かえっていいのか。

レバノンで公正な裁判を受けたいらしいがそれは無理だろう。会社法、金融商品取引関連法違反に問われているが、今回の「密出国」は大きな犯罪だ。日本の裁判でクリアーしない限り一生ついて回る重大犯罪だ。

ゴーン容疑者は自ら難しい選択をしたものだ。世界はカリスマ経営者と言うより密出国した犯罪者として世界の注目を受け続けるのだ。




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