2012年7月4日水曜日

民主党破れて増税あり


反対意見を容赦なく排除する民主党
政権に国政を託す能力なし
民主党本部

「民主党破れて 増税あり」、野田政権の進める社会保障と税の一体改革、消費税増税の帰結はこうだ。政治が混乱しても微笑むのは財務省をはじめとする官僚機構だ。政治主導を掲げ颯爽と登場した民主党政権であったが、財務省主導の消費税増税で政権の座から滑り落ち、残ったのは増税だけ。

消費税増税採決を巡っての民主党のゴタゴタは、国民から直接信認を受けていない野田総理が「政治生命をかける」と突き進む社会保障と税の一体改革、消費税増税に反対した者を謀反を起こしたとして除籍、資格停止処分を断行しようとする。

民主政治にあっては、重要な政策課題は「万機公論に決すべし」だが、野田総理は反対意見を切って捨てる蛮勇(?)にでた。これが民主党の「クリーンで開かれた政治」かと思うと驚く。

野党・自民党も「造反者を処分せよ」と、これも問答無用の要求をする。野田総理は法案を通したいだけに、「小沢切り」に加担する。

民主党は次の選挙で過半数維持は勿論のこと、第一党の確保もおぼつかないだろう。「風に乗って」政権の座に就いただけに、転んでいくのも早い。

民主党は敗れたが、増税だけは残ることになるのだ。

いつも最後に笑うのは財務省
その陰で微笑んでいるのが財務省だ。消費税増税分は社会保障に使うというが、予算編成の自由度が上がったのは確かで省利省益に走ることは目に見えている。

「国民がしっかり監督しなければ、為政者は盗人になる」と警告したのは足尾鉱毒事件で被害者側に立って奔走した田中正造翁だ。100年前と政治はちっとも変っていない。

2012年7月3日火曜日

消費税増税反対:首謀者が小沢元代表ということで反対を歪曲化するな


野田総理 あなたの責任は
TBS NEWS23
2012.7.2

消費税増税反対を首謀者が小沢元代表ということで反対を歪曲化してはならない。特にこれと言った共有政策もなく、政権交代が可能な二大政党樹立のために寄り合った民主党だから「融和」第一、風雲急を告げる時はバラバラになる恐れがあったが、今現実になってきた。

社会保障と税の一体改革のため「政治生命をかける」と言った手前、党内に反対グループがいるために、野党である自民、公明と協調路線に走った野田総理は、マニフェスト見直し、棚上げで合意に漕ぎ着け、やっと国会提出するが、採決で政権与党の民主党から多数の造反者が出た。

当然のことながら、自・公は「造反者を処分せよ」と要求、野田総理も厳正処分する意向を表明した。

でも、チョッと待った。

反対者には、党内に残留を希望する者もいる一方で、首謀者である小沢元代表の理念に賛同してついていくものもいる。

輿石幹事長を除く民主党執行部、野田総理は「小沢憎し」で厳正な処分を考えているとしたら、それは可笑しい。政権与党内で反対意見を言う者は貴重な存在だ。「小沢憎し」で反対が歪曲化されてはいけない。

確かに小沢元代表には、行動が伴わない。代表、幹事長時代に何をしたというのかなどの批判はある。その批判は当たっていると思う。

しかし、小沢元代表、小沢グループ議員の言う「国民の生活が第一」の理念には耳を傾けるべきである。反対者への配慮のためか、野田総理も後後になって「社会保障と税の一体改革、消費税増税は「国民の生活が第一」の理念に通じるものだ」と言い出した。

今回の離党で、「小沢元代表が出て行った方がせいせいする」とか「これで民・自・公の連立が重要になる」と言うが、小沢グループの言っていることは真っ当な意見だ。小沢元代表抜きなら賛同者も多いはずだ。

小沢元代表の存在で今回の反対を歪曲化してはいけない。
そして、野田総理! あなたの責任はどうなんですか。

小沢グループ離党:野田総理 もっと反対意見を大切に


「今の民主党は政権交代時の民主党
ではない」と言う小沢元代表
テレビ朝日 報道ステーション
2012.7.2

野田総理は党内反対者をもっと大事にしなければならないのではないか。今は、反対意見が真っ当な意見と感じる歪んだ政治なのだ。採決への造反者処分を厳正にする意向を表明している野田総理だが、その処分が決まる前に小沢グループと言われていた議員のうち50人が離党した。

社会保障と税の一体改革、消費税増税という国民の生活にとって最重要政策について、党内に反対意見がないほど危険なことはない。野党の反対は勿論であるが、与党内の反対意見は重要である。

反対意見があることによって、その政策、法案の問題点があきらかになり、修正が加えられ、より「国民のため」の政策になるはずなのだ。

今回の社会保障と税の一体改革、増税も、ややもすれば増税先行になりがちであったが、不十分ながらも諸々の改革も同時実施の緒についた。反対派が「その前にやることがあるだろう」と主張したからではないか。

何を言っても批判が大きいのは「マニフェスト違反」だ。造反者たちは「マニフェストの原点に帰れ」と言い、国民と約束した理念を守れと言う。そして囲い込み離党記者会見で小沢元代表は、「今の民主党は政権交代した時の民主党ではない。国民が選択できる政治を構築するために新党の立ち上げも視野に入れて離党する」という。

今回の消費税増税を正当化する野田総理
TBS NEWS23
2012.7.2
一方、野田総理も党役員会後の囲い込み記者会見で、「今回の改革は今を生きる国民の生活を守るために、将来世代の生活を守るための改革だ」という。

しかし、今回の増税は国民の生活を守る政策になっているのか。消費税引き上げ、そして諸々の制度改革をやった場合の2016年の国民の家計を大和総研の試算から見ると、可処分所得に大きな減少がみられる。今はそんなに感じていなくても、その時になって国民は驚くのではないだろうか。「騙された」と。

更に不思議なことは、増税を国民に強いながら「コンクリートから人へ」の理念も忘れて新幹線工事、八ッ場ダム工事再開など公共事業に税金をつぎ込んでいる。

社会保障の増加分を消費税増税で賄いながら、浮いた金を公共事業に回している感じだ。3党合意で主導した自民党も災害に強い国土づくりをめざし国土強靭化基本法案で200兆円を考えている。

勿論著名な学者が、「雇用創出、経済成長のためには増税と財政支出を同時にやれ」と言う。世界の潮流も緊縮財政一点ばりでなく、成長路線も採用しようとしているが、国民の人気取りのバラマキに使うことだけはやめてほしい。

政権の暴走をコントロールできるのは、政権与党内の反対意見なのだ。

2012年7月2日月曜日

小沢グループは、「国民の生活が第一」の理念を通す権力闘争に負けたのか

民主党小沢グループは、本当に「国民の生活が第一」の理念を通そうとしたが、党内の権力闘争に負け、50人が離党する結果になったのか。小沢元代表、小沢グループは何だったのか。財務省主導の社会保障と税の一体改革、消費税増税で突き進む野田総理、野田政権の暴走を食い止め、調整する機能を少しでも果たすことができたか。

09年の衆院選は小沢さんの選挙戦術と「風に乗って」308議席という圧倒的多数の議席を確保し、小沢さんは次々と政治改革を断行した。

中でも政府と党の役割分担をはっきりさせたことは自民党政権時との違いを出そうとしたのだろうが、政策調査会の廃止は民主党議員の政策への関与の機会を奪い、悪評から後に再開された。

各種陳情は幹事長室が一手に窓口となり、各種利益団体との癒着を防止する目的だったのだろうが、逆に自らの利権誘導、集票システムになり、これも野党から「えげつないやり方」と悪評も買った。

鳩山政権時、幹事長として、もたつく政府に「これが国民の声だ」と政策を押し付けたこともあった。黒幕的存在は、政権の求心力を殺ぐことになった。


しかし、小沢さんが強引さを出したのはここまでで、「政治とカネ」の問題で鳩山さんと責任を取り一兵卒になり下がった。民主党はクリーンな政党のはずではなかったのか。


菅総理、野田総理と続く財務相経験者の唐突な増税路線は、09年マニフェストで「4年間は増税しない」との公約に違反することであり、当時「国民の生活が第一」の理念を掲げて戦った小沢さんにしてみれば、見過ごせない政策なのだ。おりしも陸山会事件の一審判決で無罪を勝ち取った小沢さん及びその支持グループは反対の狼煙を上げた。

「政治生命をかける」ことを宣言した野田総理は社会保障と税の一体改革、増税を成案に持っていこうとなりふり構わぬ3党合意で、民主党のマニフェストは、見直し、棚上げで総崩れ(?)状態になった。

小沢さんは、「将来は増税も必要だろうが、今の経済状況ではやるべきでない」、「その前にやることがあるだろう」と政権を批判する。

過去には細川政権時、小沢さんが大蔵省の斎藤事務次官と共謀(?)し、深夜の「環境福祉税」構想を細川総理がぶち上げたが、翌日武村官房長官が「過ちは改めるに・・・」といって、政権内での対立が明らかになった。当然細川政権はカネの問題もあって早々と瓦解した。

小沢さんは、過去には増税を訴え、今は増税を批判する。「何があったのか」

自らが国民に約束した政策がなし崩し状態になり、「国民に利益を与えていない」ことに危機感を募らせた。大義は「国民の生活が第一」の理念である。このままいけば選挙で大敗する危機感もあったと思う。

消費税増税採決で反対に回ったが、造反者とみなされ離党する結果になった。衆議院で40人、参議院で12人離党を届けたが、うち2人は離党までする意思はないと撤回する始末だ。

離党、新党結成に積極的な議員は「大きな波」を起こせるか(民主党森議員)というが、メデイアの世論調査では、期待するのは10%チョットだ。

小沢さんは、昨日の岩手県庁での囲い込み会見で「増税だけでは背信行為で、民主党はうそつきと言われかねない」と危機感をあらわにする。

一方、小沢グループにも「大義がない」「方向性が見えない」と離党、新党結成に躊躇する議員もいるらしいが、大義は「国民の生活が第一」の政策を実施することではないのか。

マニフェストを順守する側が離党し、マニフェスト見直し派が残留するおかしな結果になる民主党だ。

野田総理の政権運営は厳しさを増す一方で、離党する小沢グループも展望が開けない。離党組も小沢さんが率いることで、目的が歪曲されないだろうか。小沢抜きの政治活動も視野に入れて行動しなければならないのでは。

民・自・公の3党連立政権(?)での政権運営になるのだろうが、反対意見があって初めて、内容が明らかになり、争点が見えて来て、修正が始まるのだ。

政権与党、連立政権(?)内が全員賛成では、余りにも危険すぎないか。




2012年7月1日日曜日

民主党分裂騒動:マニフェスト遵守派が出て行き、見直し派残留の不思議


何だったのか、09年の民主党マニフェスト、社会保障と税の一体改革の衆議院採決で反対したマニフェスト遵守派が造反者とみなされ離党が確実視され、一方の賛成した見直し派は残留するという不思議な騒動に民主党が直面している。

次の選挙で両者ともにどう戦術を立てるのか。最大の支持団体である連合も愛想を尽かせたかに見える。

そもそも、09年のマニフェストには無理があった。政権を一度も手にしたこともない民主党にとって、行政の情報など完全に把握できるはずがない。当時民主は反自民、自民は反民主で如何にして政策上の差異を国民に訴えていくかが課題だった。

自民党政権の悪弊にうんざりしていた時に、斬新な政策で選挙戦を戦う民主党に大きな期待をしたものだ。しかし、政権に就くなり事業仕分けなど無駄の洗い出しを試みたが、パフォーマンスばかりが目立ち、思うような成果は出ない。

自民党政権時の予算を議論しているうちはよかったが、自ら予算編成になると財源不足からマニフェスト遂行に支障が出てきた。執行部は見直しで繕おうと懸命であったが、マニフェストを主導した小沢元代表らは面白くない。

民主党政権の支えとなったマニフェストが野党に譲歩を強いられ、変質していくことに不安を感じ、「マニフェスト遵守」「原点に帰れ」の声が上がってきた。3党合意は遵守派にとっては耐え難いものだった。

採決にあたっては、党議拘束だとか、野田総理が政治生命をかけると言ったのだから賛成すべきだとけん制するが、遵守派は参議院での強行採決の回避、3党合意の修正を主張して執行部をけん制した。

しかし、輿石幹事長の融和策が功を奏せず、ケジメを求める野田総理の厳正処分が通りそうだ。

野田総理は、反対派が主張する「増税の前にやることがあるだろう」を逃げ、先送り口上とし、決断する政治に舵切りをしたのだ。でもなんで消費税増税だけなのか。野田政権でも先送りされている政策はある。TPPなどそうだ。

しかし、マニフェスト遵守、理念を守ろうとする側が民主党を出て行き、見直し派が残る民主党騒動をどう見るか。

背景には、小沢さんという政治家の存在がある。小沢さんがいなかったら、この反対はどうなっていたか。ここまでの反対派の結束、見直し派との抗争はなかったのではないか。

民主党は、不可解な党である

民主党よ 何処へ


先の小沢、輿石会談では報道陣が
ごった返した民主党本部前

「民主党よ いずこへ」、これからの政治の行く方を暗示する難しい政局になってきた。「国民のため」であるべき社会保障と税の一体改革での採決で多数の造反者を出した民主党、野田政権はケジメをつけるべく造反者の処分に踏み出すらしい。野田総理が「政治生命をかける」とまで言った手前、怒りも相当なものだろう。メデイアは「小沢氏 明日離党へ」の記事を掲載する。

野党からは「マニフェスト違反」と政権を揺さぶられ、党内からは小沢グループから「マニフェストの原点に帰れ」と批判される始末。

50人もの民主党議員が離党することは、野田総理の政権運営に大いに影響するのは誰が見ても分かる。

政治は更に混とんとしてきた。

民主党は、保守系、革新系が入り交ざった綱領もない、はっきりしない政党なのだ。だから民主党を維持することは政策ではなく、「融和」しかないのだ。融和が失われれば即分裂の危機になる。

輿石幹事長が「融和」を重んじ、分裂回避に動き、周りから見れば無駄な話し合いを続ける気持ちもわからないことではない(勿論別な理由があるかもしれないが)。

また、3党合意で衆議院を通過した法案だから、小沢さんが言うように「参議院での強行採決の回避」など野田総理にとっては受け入れられない話だ。

今回の騒動も野田、輿石、小沢の3者で進め、他の人間は何をしているのかと思っていたら、前原さん、鹿野さん、岡田さんが時々野田総理を援護する発言をしている。旧民社党系、旧社会党系のグループがどう考えているのか。

「民主党よ 何処へ」だ。

自民党から求められている「早期の解散・総選挙」も、野田総理は「やるべきことをやり抜いたら国民に信を問う」と繰り返すばかりで、何やら菅前総理に似てきた。

ゴタゴタが続けば、早期解散の時期は過ぎ、任期いっぱいの総選挙になってくるだろう。

総選挙で民主党は惨敗し、分裂、再構築し国民にその新しい姿を見せることだ。最大の支援団体の連合からも愛想を尽かされそうな今の民主党を支持などできない。

これで「国民の生活が第一」?:社会保障と税の一体改革で可処分所得の大幅減


大和総研の「社会保障・税一体改革
による家計への影響試算
大和総研 HPより

未だ全容がはっきりしない社会保障と税の一体改革は可処分所得を大幅に減らし暮らしに大きな負担となる。今回の消費税増税論争で、民主党の反対グループは「増税は理念に反している」と批判するが、野田総理は「国民の生活が第一」に通じるものであると反論する。民主党内のゴタゴタで3党合意の行く方はどうなるか、採決に造反した小沢グループがどういう手を打ってくるか、民主党執行部はどう処分するか。そんなことばかりに目を奪われていたが、制度改正も含めて、しっかり監視しなければならない。

国民に大きな負担を強いる一体改革は、「国民のため」ではなく、財務省の税収、財政支出に役立つだけかもしれない。

2014年から消費税8%、2015年から10%へ引き上げなのだが、すでに2012年6月から年少扶養控除廃止で住民税が月5500円(年間66、000円)増えている。

よく増税が家庭に与える影響について大和総合研究所の試算が引用されているが、大和総研のHPから「社会保障・税一体改革による家計への影響試算 2012.6.22」を開いた。

6ケースでの試算(2011年と2016年を比較)にあたっては消費税増税のほかに、所得税では年少扶養控除廃止(実施済)、所得控除の上限245万円(法定済み)、復興特別所得税(所得税額の2.1%)、住民税では先に挙げた年少扶養控除廃止、年あたり+1000円の均等割り増税、そして消費税増税など制度改正を想定している。

それによると、実質可処分所得の減少は年収2000万円で5%、1000万円で6%、500万円で6.5%、300万円で8%超になり、その最大の原因は消費税率の引き上げによる負担増で、40~50%を占めている。

次に負担増が大きいのは、住民税の年少扶養控除廃止で年に6.6万円だ。

消費税以外の税負担では、厚生年金の保険料増加が2.6~9.2万円、子ども手当の減少と所得制限で5.4万円から1000万円以上の高年収では17.4万円になる。

全体での2011年と2016年を比較した時可処分所得の減少は、年収300万円では24.96万円、500万円では32.8万円、800万円では43.12万円、1000万円では61.68万円、1500万円では75.82万円、2000万円では100.79万円になるというのだ。

また、問題点として「低年金者への年金加算」が、夫婦2人で生活していた時はあったが、夫の死後には加算がなくなるケースも多くなるらしい。

野田政権は当初、増税により将来の年代間格差の負担が減り、その安心感から消費が増え経済は成長路線に転換することを期待していたと思うが、今回の社会保障と税の一体改革で本当にそうなるのだろうか。

これで「国民の生活が第一」の理念に通じると野田総理は思っているのか。

今、29日も終わろうとしている。小沢元代表が月曜日には重大な決意を表明するというニュースが流れているが、その中での小沢元代表の発言の方が真っ当な感じがするのはどうしてなのだろうか。

民・自・公は3党合意での結果をしっかり国民に説明する必要があるのではないか。十分な説明もなく、解散・総選挙では迷ってしまう。