2018年8月27日月曜日

「FRBvsトランプ大統領」と「日銀vs安倍総理」、その違いは


「FRBパウエル議長vsトランプ大統領」と「日銀黒田総裁vs安倍総理」の違い? 中央銀行の仕事である物価を金利の上げ下げで調整するが、今の日銀は金融正常化に向けての動きがFRBに較べて周回遅れだ。それも安倍総理の物価上昇2%への強い拘りが影響している。

アメリカと日本を比較して見るとどうなるか。

トランプ大統領はFRBの利上げをけん制している。国内景気の動向を考えるとドル高は望まないのだ。一方、FRBのパウエル議長は今後の利上げをどうするか。物価上昇が2%越えの過熱リスクは減ったと言うが「更なる利上げが適切」とコメントしている。当面中立的金利を2.9%においているのか。

中央銀行の金融政策正常化に向け更なる利上げを目論んでいる。最終目標は5%レベルか。

一方、日本の金融政策正常化は厳しい。

安倍総理が2%物価上昇にこだわって出口戦略に否定的なのだ。他の先進国が2%未達でも緩和縮小に向かっているので余計に拘っているのか。自分しか達成出来なかったという欲が出ているのか。

日銀も量的緩和も当初の80兆円から今は40兆円に、かわって長期金利目標も0.1~マイナス0.1%を上下倍程度の変動幅をもたせたり、ETFの買い入れも6兆円から市場の状況で徐々に減額、いずれも弾力的に運用する動きだ。

低金利の副作用は銀行収益を落とし地方銀行の経営難を統合で救済しようとして金融庁と公取委が調整を行っている。

しかし日銀も大きな声では言わないが、市場の様子を見ながら実質は出口戦略に向かっているのか。

金利で景気を調整する金融政策正常化には後れを取っている。

日銀の政策委員は内閣が任命する。同然に今はリフレ派がしめる。リフレ派は異次元の金融緩和支持だが今後どう出てくるか。今顕在化している異次元緩和の副作用にどう対応していくか注目だ。

2018年8月26日日曜日

「自民党は民主主義を守る政党でなければならない」と

テレビ番組で自民党・船田さんが「自民党は民主主義、民主政治を守る政党でなければならない」と。今時珍しい発言を聞いて寧ろ驚く。自民党総裁選で未だ出馬宣言していない安倍陣営が出馬宣言した石破さんを囲い込み、公正で公平な総裁選に否定的な動きがめだっているのだ。

改めてテレビ欄を見ると、TBSテレビ時事放談「鴨下vs船田 白熱総裁選の裏側」だ。その時の船田さんが「憲法改正を行政の長である安倍総理が草案を提出しているが立法が改正草案を審議、提案すべきだ」という意味の持論を展開していた。長く自民党、国会で憲法改正草案をまとめる責任者だった船田さんの発言だった。

自民党は民主主義、民主政治を守れというのだ。正論だ。

鴨下さんは石破支持だったと思うが船田さんは安倍支持か。その船田さんも安倍さんに苦言を呈したことになる。

今の自民党総裁選は総理の座に直結する選挙にもかかわらず自民党810人の投票で決める事に無理がないか。地方は石破さんの支持が多いという。

考えてみれば可笑しな選挙だ。

安倍さんは石破さんとの政策討論を嫌っている。だから争点が見えにくい。

アベノミクスも見直し、安倍さんのトップダウンからボトムアップが必要としていた岸田さんが安倍支持に回った。

安倍一強の政策、政権の私物化をどう見ているのか。圧倒的多数の支持を持って何をしようとしているのか。

安倍総理は6年間の総括と今後3年の政策を何時、国民に訴えるのか。否、既に各地の自民党の総会で訴えているのか。

北の「非核化」逆行も何故、トランプ大統領は良好関係を強調か

北の「非核化」に逆行する行為も、何故トランプ大統領は金委員長との良好関係を強調するのか。米国はCVID(完全滑検証可能な非可逆的非核化)を主張するが、北はメデイアで一方的、強盗さながらの非核化と批判し、「非核化」より「終戦宣言」を主張し出した。

北は「非核化」で具体的な行動が見えず、ミサイル解体作業も進まず、ICBMの製造も確認、IAEAも黒鉛減速炉の稼働、冷却設備の改修作業が進んでいると報告している。

そういったこともあってかポンペオ国務長官の訪朝を止めた。6月の米朝会談後も進まない「非核化」を進展させる目的があったのだろうが金委員長との会談も予定されていなかった事で会談の成果が見通せなかったのかも知れない。

更に中国も米中関税貿易戦争もあって「非核化」に非協力的なことも理由にあるのだろう。

それでもトランプ大統領は金委員長との良好な関係を強調するのは何故か。自分しか金委員長と会談し成果を上げることは出来ないとでも思っているのか。

今までの経緯を見ると6月の米朝会談が何だったのかと疑問が出てくる。


2018年8月25日土曜日

石破さん包囲網か:安倍さん批判を封印すると争点はどうなるか


これも安倍陣営の石破さん包囲網か、石破さんが今までやって来た安倍政権への批判を止め政策論争に切り替えると争点がどうなるのか。しかも2人での政策討論を安倍さんは極力避けようとしている。そうすると石破さんはどういう対応が出来るのか。

アベノミクス、憲法改正、「モリカケ」問題への批判は安倍政権への批判である。この批判は8割の安倍支持の自民党内の反発はあるが、自由投票になった竹下派では安倍支持も多く、刺激を避けることが本音なのだろう。

当初キャッチフレーズで「正直で公正な政治」も「モリカケ」問題で安倍批判したものだが安倍さんは早速同じようなキャッチフレーズで自らへの批判を打ち消そうとした。

選挙戦での「パクリ」と「抱き込み」は安倍さんの常套手段だ。

ところでアベノミクス、憲法改正、「モリカケ」問題に石破さんはどう対応するのか。

アベノミクスはポスト安倍の名前が挙がっていた人は皆、見直しを訴えていたが石破さんはどうするか。アベノミクスの成果が行き渡らない地方、中小企業が成果を生み出せるようにするという。経済政策はいつでも大企業、富裕層向けだが改善するには税制の見直しが必要だ。

憲改改正では2人に大きな違いがある。安倍総理推奨の自民党草案と石破さんの言う今まで検討してきた自民党草案、そして9条の考え方も大きく違う。どう見ても石破さんの主張が正しいと思うが、自民党員は安倍草案を支持するのか。

「モリカケ」問題は安倍総理のアキレス腱だ。国民の80%は安倍さんの説明に納得していない。

これを封印すれば安倍総理の政権私物化を認めることにならないか。

安倍陣営は何処まで石破さんの政権批判を封じ込めるつもりなのか。自民党内では安倍さんが勝っても参院選では大きなしっぺ返しをされるのではないか。イヤ、その前に「安倍さんでは戦えない」という声が上がってくるか。

2018年8月22日水曜日

今日の新聞を読んで(176):中曽根、小泉、安倍の長期政権を考える


安倍第2次政権が長期政権の記録を作りそうだが、読売新聞(2018.8.22)の「深掘り 世論調査 内閣支持率分析 上」を見て中曽根(平均支持率48%)、小泉(56%)、安倍(55%)の長期政権の「何故か」を考えてみた。それぞれの政権が前の政権の不人気を受け、発足したが中曽根、小泉政権の後の政権も短命政権に終わっている。

自民党政権にあって「次」がいたために長期政権の礎があったのだろうが、第2次安倍政権は「次」を潰しての長期政権だ。安倍さんが3選を果たしてもその3年後の政権はどうなるのか。

読売新聞は安倍支持(?)での解析をやっているのだろうが、当時のことを思いだしたらどうなるか。

中曽根内閣を考えると、前の鈴木総理が政権を放り出し中曽根内閣が発足、最高支持率は59%だったが公約を破り売上税を導入、支持率を落とした。レーガン大統領との親密さを強調し外交に力を入れた。日本はアメリカにとってはロシアの脅威の盾になっている不沈戦艦発言が有名だ。ロシアの脅威を煽って強い外交力を示し支持率を維持する事は第2次安倍内閣が北の脅威を煽っているのと同じだ。

売上税導入は公約違反と批判を浴び支持率が急落したが何故、50%近くまで戻したかは思い出せない。

続く竹下内閣は消費税導入で支持率が8%まで下落、日本国家のためと決断したのだろうが国民は理解出来なかった。また政治資金疑惑もあって秘書が自殺した不祥事も続き短命政権で終わった。でも竹下語録は国会議員のあり方を教え今でもメデイアが時々報じている。

小渕さんの突然の死亡を受け、密室協議で小渕さんの意向(?)で「次は森」となり森政権が発足したが「神の国発言」や水産実習船の「えひめ丸」がハワイ沖で米国潜水艦と衝突沈没したニュースにもかかわらずゴルフを続けたと批判され引責辞任した。

その後小泉政権だ。発足時86%の支持率には驚く。田中真紀子さんが「男なら立ちなさい」と出馬を後押しし、外務大臣に就任させたことの影響が大きかった。その後外務省内でのトラブルで田中さんを更迭した途端に42%に急落した。

「反対する者は抵抗勢力」「自民党をぶっつぶす」で自民党長老は声をひそめ、中曽根、宮沢さんに引退勧告もし自民党改革に突き進んだ。

米国からの強い要望もあった郵政民営化で自民党を圧勝に導いたが、その後国会を延長することなく閉会させた。背景に年金問題が浮かび上がり問題化する恐れがあったが小泉内閣での不祥事追求は避けたのだ。

その結果、後を禅譲された安倍第1次政権では年金記録問題が表面化、加えてお友達内閣での閣僚不祥事が多発し、体調不良で政権を放り出した。

その後の福田、麻生内閣は惨めだった。両内閣共に解散に向けてのワンポイントリリーフの内閣だった。福田さんは「自分は選挙向けの顔ではない」と辞任、その後の麻生さんは経営者感覚での政策運営が期待されたがリーマンショックで経済対策を優先し解散を先送りした。

その結果、解散総選挙で自民党は惨敗し民主党政権へと移る。このときの経験から麻生さんは今回も「早い内の解散」を安倍総理に進言しているがどうなるか。

民主党政権では鳩山(最高時75%→辞任時19%)、菅(66→18)、野田(65→19)と支持率の乱高下が続く。小沢さんとの権力の二重構造は終始付きまとい、普天間移設での二転三転、東日本大震災、「何時解散か」で民主党政権は落ち着かなかった。自民党政権との違いを示そうと短期間に難しい問題を抱えたことになる。

安倍総裁(当時)と野田総理(当時)の党首討論で「約束してくれるなら明後日解散します」の言質を取った安倍総理は寧ろ驚き中腰で「解散ですね 解散ですね」と念を押した姿は今でも思い出される。

野田総理の「前へ進める政治」姿勢を示したが、今の安倍総理の党首討論とは雲泥の差だ。

このような不遇な政局の民主党政権と安倍政権を比較し安倍政権は「他の内閣よりマシ」と国民は判断しているのか。

安倍総理も北の脅威を煽る一方、拉致問題などの解決に日朝会談を要望するなど外交で支持率を稼ぐ手を使っている。

「モリカケ」問題では不公平な行政、国有財産の格安払い下げ、財務省の公文書改ざん、テロなど準備罪での国会運営で支持率を落とすが、「次」が不在のために助かっているのではないか。

中曽根さんの後は竹下さん、小泉さんの後は「安倍さんで良いではないか」と安倍さんに禅譲したが今は安倍総理を批判している。原発再稼働では「反対」に考えが変わったとも言う。

そして安倍さんの後? 見当たらない。非情な政敵潰しが効をそうしているのか。民主政治にとって決して良いことではない。3選を果たしたとしても2021年の総裁選はどうなるのか。

長期政権で褒められることはない。恐らく国内外で厳しい立場におかれるだろう。早くから「死に体」内閣になる可能性がつよい。永田町で7割近くの国会議員が安倍さんから離れていく時は近いのだ。

2018年8月21日火曜日

ギリシャ危機に見る:財政危機で支援も政治面で「自国第一」が台頭か


域内貿易、自由移動など経済面を重視した理想のユーロ構想も政治面ではユーロと自国の二重構造を残したまま、財政危機が生じ財政で支援を受けるようになると自分たちの思うようにならずポピュリズムの台頭する結果になった。

8年間にわたったギリシャ危機に対するEUなどの財政支援も「ギリシャは再び自分の足で立つ」と危機が去ったわけでもないのに支援を終了することになったらしい。

ギリシャにとってもユーロ圏にとっても大きな課題を残すことになった。

ギリシャのGDPは2010年の2260億ユーロから1777億ユーロに悪化、債務も対GDP比も146%から178%へと悪化、失業率も21.5%、それでも経済成長率は1.4%でマイナスから回復した。

日本の債務は1050兆円を超え、対GDP比235%、成長率も1%前後と比較するとギリシャは危機だが日本は大丈夫か。

このギリシャ危機は支援される側も支援する側も大きな問題を抱えていることが分かった。

支援される側は緊縮財政、増税を強いられるが自国の財政を自分のやりたいように運用できない。磁力での景気回復が出来ない。緊縮財政では国内市場は細くなる。緊縮財政反対、増税反対の声が上がるが金利調整で国内景気の調整もできないのだ。

当然に、ポピュリズムの台頭だ。政権や政権運営に影響をきたす。

一方、支援する側も「自分たちの税金をどうして他国の財政支援に使うのか」とここにも自国第一の発想が出てくる。

だから、救済機関設立も放漫財政を助長する事になるし「自国主義」の反対になる。

「救済基金」も融資が返済されないと損失になるし、深刻な危機になるまで使えないという欠点もある。また、今後検討されている「ユーロ圏共通予算」は平常はカネを集めて弱い国に投資する制度であるが既にオランダは反対しているようだ。

2009年ギリシャ政府は財政赤字を過少申告していたことが表面化し投資家の信用を失い、国債価格の暴落で資金繰りが悪化、ユーロ、IMFから2887億ユーロ(約36兆円)の支援を受けた。

気になるのは次は中国か。

リーマンショック以来世界経済が沈滞している中で、中国が成長をけん引してきた。その結果は今も6.7%の成長率を維持しているようだが鉄鋼の過剰生産は今、世界のお荷物になっている。一帯一路は中国の覇権主義の現れだがマレーシアを初め過剰な投資に警戒感が出て来た。

習主席は過度な国威発揚で米国を刺激し米中関税戦争に突入した。本当の財政状況が分からないだけに何かの拍子に債務悪化が表面化する可能性も大きい。

中国から支援を受けている発展途上国を含めると大混乱で誰が支援の手を差し伸べることが出来るか。

日本も借金1050兆円、対GDP比235%、先進国一悪い財政状況だ。IMFからも財政再建を指摘されている。先進国が赤字をGDPの3%以内に抑制しているが日本が何故か猶予されている。日本の経済力を信用してのことだろう。

しかし、安倍政権、日銀は異次元の金融政策で2%物価目標達成まで金融緩和を進め日銀の資産は国債買い上げなどでGDPを越えている。でも緩和策の継続で副作用も出て来た。出口戦略の後れをどうするか。一歩間違えれば国債下落、長期金利上昇で日本経済は混乱する。

内需拡大、消費税増税より財政出動の必要性が叫ばれている。老朽化している公共事業への投資、社会保障制度の維持、そして膨らむ国防費、景気好調で税収増も期待出来るが一般会計は100兆円を越えそうだ。

税制面で法人、富裕層を優遇する一方で、国民を犠牲にする政策に日本国民はいつまで我慢できるか。日本にもポピュリズムの台頭で自民党政権が再び苦い経験をする事も考えられる。

財政危機は政権にとっても国民に取っても苦難の道なのだ。


今日の新聞を読んで(175):首相の国会出席が多い?、回数ではなく答弁では


首相の国会出席日数が多く、外交や公務に支障を生じていると言うが、問題は回数ではなく、答弁内容ではないのか。「モリカケ」問題でも説明責任が果たされていないから野党は国民に変わって根掘り葉掘り質問しているのではないのか。首相が国民の納得のいく答弁をしていればこんなことはなくなるのだ。

2018年の通常国会で安倍総理の国会主席が63日で、英国38日、ドイツ6日に較べると多いが、フランスは何故か91日という。

外国に行くと「外交は何時するんだ」という声を良く聞くという。首相や閣僚が公務に専念できる時間を確保するために国会出席の効率化を図るべきだというのだ。

しかし、誰がそう言っているのか。官邸筋の流す情報をメデイアが垂れ流しているのではないか。

安倍総理は688回で一番多いが当然だ。総理や昭恵夫人の「モリカケ」問題は憲政史上まれに見る総理夫婦での不祥事であるが、国会答弁が信用できないから何回も呼ばれてタダされているのだ。

安倍総理が昭恵夫人の国会召喚を嫌がるから与党自民党は証人喚問を拒否する。問題のキーマンへの追求が出来ないから真相解明に至らない。

加藤厚労相は249回、働き方改革法案審議でデーターの不正使用が見つかった。法案自体の信憑性が問われたのだ。それでも法案は強行採決だ。経済界の要望を最優先したのだ。

茂木経産相は130回。

麻生財務相は104回、森友問題では忖度行政で批判された。おまけに公文書改ざんなど大失態と起こしたが、国会答弁は不思議なことに局長任せで自分は大臣席で他人事のような顔をしていた。出席しているのであれば自分が答弁に立つべきではないのか。

小野寺防衛相は101回、日報隠し、シビリアンコントロールが問題になったが、全てが前任者の時の不祥事だ。

「モリカケ」で責任を問われ、「私に全ての責任がある」と認めたものの「再発防止に全力を挙げ立て直す」と言ったきり引責辞任はしない。だとしたらどんな責任を感じているのか。

こんなに国内での不祥事を抱えての外交は大丈夫なのか。相手は信じていないだろう。良い例が北朝鮮だ。拉致問題、日朝会談について北のメデイアは否定的だ。安倍総理の不祥事を全て知っている。

国会への出席日数が多いのは野党の責任ではない。全て安倍総理や担当閣僚自身に問題があるのだが、読売新聞はそこのところに言及しない。