日米欧の賃金比較 TBSテレビ ニュース23 2013.9.20 |
又、経済界が要求する「成長戦略」が先か、政府が要求する「賃上げ」が先かの、ニワトリとタマゴのの論争になり平行線をたどる。
今までも、経団連は規制改革や法人税下げなど「おねだり」ばかりだったが、政府はこれらの要求に応じて政策を打ち出してきた。ここに来て政府は一段と「賃上げ」攻勢をかけて来たために、今までのように何もしなかったり、「雇用が先だ」とばかりは言っておれなくなった。
企業はなお慎重と言うが、経団連は春闘方針となる「経営労働政策委員会報告書」に賃上げを呼びかける方針を盛り込むという(讀賣新聞2013.10.11)が、米倉さんの独断という意見も出ている。
「賃上げ」「雇用の確保」は、政府ばかりでなく、経済界にも喫緊の課題で企業のためにもなる事を認識しなければならない。
グローバリゼーションで海外の低賃金と競争しなければならず人件費抑制が常態化した。また円高は輸出を不利にし生産拠点を海外に移すことを余儀なくされた。
その結果、先進国に比べても低賃金が続き、国内は空洞化現象を起こしている。
若年労働者への影響は大きい。
将来にわたって良質な労働力の確保が難しくなっている。これは、日本社会の危機なのだ。
日本の企業として、経済界、財界はどう考えているのか。「本社を海外へ、トップ経営者も海外へ」という話題がメデイアで報じられ、先進企業として取り扱われていたが、本当にそうだろうか。一方、売り上げが1兆円を越えた記者会見でトヨタの社長は、「日本企業だから国内生産を確保する」と発言していた。一時旋風をまき散らした生産システムである「かんばん方式」も見方に寄れば人件費削減の元凶だったのではないか。
企業の儲けを家計に再分配する考えは前川レポート、21世紀版前川レポートでもはっきりしているが、経済界が合意せず頓挫している。
経済界の目先指向が今も続いているのだ。
この状況は政治では打開できない。成長戦略は経済界主導でやるべきで、経営者の意識改革こそ最重要課題なのだ。「改革は誰のために」をもう一度考える必要が経営者にはあるのではないか。
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