米国の債務上限引き上げに関する債務危機は、共和党の「デフォルト回避」か「テイー・パーテイー」かの選択になるのか。上院のリード議員は、「調整に明るい見通し」を見せていたが、たとえ上院で採決されても、下院で採決されるとは限らない厳しい状況に変わりはないようだ。
そんなことで、報道によると上院と下院が政府機関再開へ向け、それぞれ違う法案をまとめているという。どうも引き上げ法案の期間が下院は短期間、上院は比較的長期間の違いがあるのだ。
オバマ大統領が「無制限の引き上げ」を主張すれば、共和党は「抜本的な解決」を主張する。
この背景には、「小さな政府」を標榜するテイー・パーテイ―の支持を受けて再選を目指す共和党議員の存在が大きい。
デフォルト回避に向け、民主党の調停案を受け入れると、テイ―・パーテイーがどう判断するか、中間選挙で支持が得られるのかが不安なのだ。
米の債務危機は、「デフォルト回避」か、「テイーパーテイ―の支持」かということになるのだ。
世界的に財政再建が叫ばれている今、米国の赤字を1630兆円から更に増やすことに反対するテイーパーテイ―の考えは分かるが、世界的な危機を回避するためには高度の政治判断が必要なのではないか。
それぐらいの良心は持っているだろう。
テレビニュースで、閉鎖された政府機関の前でデモに参加した男性が「議員は、我々の考えが分かっていない」という意味のことを言っていたが、下院共和党は、どう受け止めただろうか。
[後記]
デフォルトは回避された。
WSJ2013.10.17によると、オバマ大統領は債務上限を2発7日まで引き上げる法案に署名したという。この法案は上院を通過後、16日夜下院で可決した。
でも、オバマ大統領が主張していた「無条件引き上げ」ではなく、下院の言う短期間の引き上げで、また2月にはデフォルトの危機が来るのだ。
(2013.10.17)
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