伊豆・大島町が台風26号により多数の死者、行方不明者、家屋の全半壊の甚大な被害に対して、メデイアは避難勧告しなかった理由など色々報道しているが、何故、避難勧告を出し成功した神津島の事例を検証しないのか。
失敗すれば、その要因はよく分かる。
でも、成功すればどうして成功したかを考えてみる必要はないか。そこに大島町との違いが分かり、対策の参考になるのではないか。
メデイアは被害の大きかった大島町に注目するが、被害のなかった(あるいは小さかった?)神津島も注目すべきだ。
一度だけ、「神津島は防災計画に従って行動したまで」と報道されたのを見たが、国土交通省の調べでは、土砂災害警戒警報が出ても4%の自治体しか避難勧告をしないという。
避難には費用もかかるし、ともかくも的中率が低いのだ。防災システム研究所の山村さんによると3.5%らしい。
気象庁からのFAX情報も午後6時過ぎには大島町に届いていたが、職員が不在で気がついたのは日が変わってからだったという。
そこで、どうやって自治体に確実に届けるかも問題になっているようだ。町長の不在、職員の不在など大島町では不運が重なっての大災害だ。
でも、どんなに予想が精度を上げ(これには問題もあるが)、情報が飛び交っても、それを生かして被害を未然に防ぐのは人間の力だ。
是非、神津島が土砂災害警戒警報に応えて避難勧告を出し、成功した検証をやってほしい。大島町長は「真夜中で、厳しい気象条件下では危険と判断した」と言っていたが、言い訳に終わってはいけない。神津島でも真夜中で、厳しい気象条件に変わりはないのだ。
危機管理は、成功して当たり前だろうが成功も評価してやるメデイアの報道こそ大切なのではないか。
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2013.10.18掲載
台風26号での甚大被害の大島町「避難勧告せず」の是非
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