2016年7月5日火曜日

国民投票:英・EU離脱の混乱から日本の憲法改正・国民投票を考える

国民投票は直接国民に是非を問う究極の民主主義と考えていたが、今回の英・EU離脱決定後の国内政治の混乱を考えると、日本の憲法改正の国民投票が想定できるのではないか。

戦後の民主政治は英国政治を模範としてきた。多くの政治家が調査のために英国を訪問しているが、その結果は聞いたことがない。

ところが今回のEU離脱決定後の英国政界の混乱は全国民の目にさらすことになった。

離脱派はまさか離脱に決定するとは思わなかったと反省、「やってしまった」と後悔する。スコットランドは英国離脱の住民投票を訴えていたが無理なようだ。離脱主導派の党首は「噓をついた」と国民からののしられ、どうしたことか2人の党首が辞任した。離脱を進めるのには適任者ではないと言い敵前逃亡ではないか。

おまけに離脱交渉は残留派の政治家が当たることになるらしい。何というチグハグな政治なのか。

これは日本だって憲法改正の是非を問う国民投票でも言えることだ。

憲法改正は世論調査では60%の国民が反対だ。賛成派の国民は「賛成」に投票した。当然結果は反対多数と思っていたのだが、結果は僅差で憲法改正賛成になったのだ。

政治家もいろんなことを言う。憲法9条とばかり思っていたが憲法全体の改正も言い出した。国家権力の力が強くなり国民の権利は弱められた。当然にメデイアは反対の論陣を張った。

更に、憲法改正推進派の総理が任期一杯で辞任するという。反立憲民主政治に批判が集中する。これからは解釈改憲が横行するのではないかと疑いが出てくる。

推進派の総理が辞任したことで、自民党内から次期総理として前任者とは打って変わってリベラル派の総理が出て来た。憲法改正には慎重なのだ。急ぐ必要はない。ゆっくり国会の憲法調査会にまかせるというのだ。

国民投票も過半数の多数決で決めてはいけない。民意を決めるにはハードルを高くする必要がある。たとえば65%とか。


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