2021年4月7日水曜日

927の都市区町村が消滅可能性:女性がいない、女性が住みたいと考える街づくりとは

 

新聞が市区町村の半分以上の都市、927都区市町村が消滅可能性都市だと報じた。日本生産性本部の報告だという。内容を知りたくHPを開き「社会ビジョン委員会報告「ポストコロナの生き方、働き方を考える」」が目についた。 

少子高齢化、人口減少社会を迎える日本で希望の持てる社会とはどのようなものかと問うている。

委員長は「増田レポート」で「高齢者は地方へ移れ」と説いた人で、のちに東京都知事選に出て小池さんに敗れた。私は東京を増田さんがどう変えようとするのか確かめたかったので一票を投じたがダメだった。 

1798の都区市町村のうち半分以上の927が消滅可能性があるという。 

リスクとしては大地震、豪雨、洪水の自然災害、人口減少→労働供給力不足→消費需要不足を挙げている。すでに言われていることだ。 

人口減少は厳しい。出生数は2019年に90万人を割り、「86万ショック」と言われているが2023年には84万人、2030年には80万人を割る。

人口も今の1.27億人から1.11億人へ。別の報告では近い将来7000万人台になるという報告もあった。 

要は、20~39歳の女性の数が少なくなるのだ。 

人口5万人の地方都市では人口減が後継者不足を生み、老年人口まで減少だ。これでは基本インフラも維持できない。2014年から2040年にかけて896市区町村から927市区町村に減るという。 

以前から東京一極集中が問題になっていたがコロナ禍でテレワークも進み、地方への転出が増えたという。 

しかしこれには問題があると思う。地方への転出と言っても近県で埼玉、千葉、神奈川が多いらしい。いざと言う時は通勤できる距離なのだ。もっと遠く群馬、新潟、長野あたりでないと地方転出とは言えないのではないか。 

東京で住宅を構えるのは高くつく。社員寮、独身寮などを確保する代わりに地方で住宅手当を出し移した方が安いのだ。 

数年前に親戚の結婚式で岡山へ行った。父親の出身地からも知人が参加していたが「昔は13軒あった部落が、今は6軒になり寂しくなった」という。子供のころ田んぼをやっていたところも草木がぼうぼうで荒れ地になっていた。 

小学校は近くに分校があったが廃止になり、スクールバスで通学、自転車で片道1時間以上かかる高校への自転車通学も、高校が生徒数減少で近隣3市で統合する計画らしい。これじゃ住む気にならない。 

でも、歳を取り定年後は帰って農業やるのもいいかと思うが、子供と遠く離れると心細くなるし、いざと言う時に家事を手伝うことができない。 

テレビで「人生の楽園」を見ることがあるが農業や料理店で趣味、特技を生かしている人を見るとうらやましくも思う。「ポツンと一軒家」では年配者が先祖から受け継いだ土地を手放したくないと農業をやっている。驚いたことに家屋も経験がないのに手作りだという。子供の時から見慣れた景色は好きでたまらないという。 

都会から地方へ移って成功した事例が多いが、失敗例はないのか。宮古島に移って自然を楽しんで子育てもしていたが、やっぱり東京へ引き返した事例もあるようだ。 

地方都市を生かしたいと思うが、悪循環に乗ってはダメだろう。 

人口減→学校、病院などのインフラ統廃合ではなく逆にインフラ整備→住みやすい街づくり→人口増と行かないか。 

20~39歳の女性が住んでみようと思う町作りだ。 

そして生活費が稼げる仕事場があるかだ。空気の良い、広い環境で幼児から中学、高校まで過ごし、大学、就職は都会と言うことになるのが通例だ。農林業も人気があるようだが、大事なのは子供を大学にやる教育資金が自営業で賄えるかどうかだ。 

東京も例外ではない。山間部の自治体が若者を移住させ、地場産業を後継させる目的で安価な住居、3年間の生活費援助を行うプロジェクトを推進している。若者は生活が楽で、子育ても空気の言い、広い自然に好意的だが生活支援がなくなった時にどうなっているか知りたいところだ。 

そんなにうまい話はない。

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