2021年4月18日日曜日

米中対立は、米国・同盟国vs中ロの構図に、国連は機能せず

 

人権問題、領土問題、行過ぎた覇権主義で米国と中国の対立が激しさを増している。米国は同盟国を巻き込み、一方中国は同じ問題を抱えるロシアと共同歩調を取る。肝心の国連安保理は常任理事国の3国が対立しているのだから調整機能など発揮できない。 

中国に関してトランプ政権時の国務長官が「陸海空でアメリカの優位を中国が侵害してきた」と言う意味の発言をしたのを覚えている。 

リーマンショック後、高い成長率で世界経済をリードしてきた功績は大きい。設備投資で鉄鋼製品を生産したが、造り過ぎが、その後の世界の鉄鋼製品の価格を下落を招いた失敗もある。 

豊富な労働力を活かし、日本、韓国から部品を購入しやすい製品を輸出、世界の工場として先進国から新しい技術を取り込んだ。 

気が付くと先端技術の進歩で多くの分野で優位に立ち、いつの間にかGDPも日本を抜いて世界第2位の約1200兆円に。海外投資を目指し一帯一路で新興国のインフラ整備の貢献(?)、逆に債務返済に困り建設した港湾の周辺地区を中国に奪われる結果を招いている。 

新興国もそれに気づき警戒するようになった。遅ればせながら米国も新興国に向け一帯一路構想に対峙する構想を打ち出した。 

トランプ政権は「アメリカ第一」を掲げ米国の市場、労働者を支援するために中国の貿易に楔を打ち込み高関税をかける作戦に出たが、中国も高関税で応じた。  

バイデン大統領になって中国に対する警戒感は変わらない。「専制対民主主義の戦い」とバイデン大統領が言う。一方で中国は「民主主義もアメリカ式があれば中国の民主主義もある」と言う。 

香港、台湾の人権、民主化妨害、新疆ウィグルの人権問題、いつの間にか旅行者や政敵が姿を消す恐怖政治にバイデン政権は人権、領土、領海侵犯で中国への批判を強める。

南シナ海で島を埋めてての軍港化、台湾海峡の安全航行、インド太平洋地域構想で日米豪印さらにはイギリス、フランス、ドイツと同盟国が加わり中国けん制網の構築を目指す。 

共同文書には「台湾海峡の平和と安定の重要性と中台両岸問題の平和解決を目指す」と明記した。 

中国は台湾明記に強烈な不満を表明したのは当然だ。台湾、香港、新疆には譲れない絶対的利益があると言うのだ。 

その中国がロシアと連携を強化すると言う。ロシアも中国と同様に領土、人権問題で世界からたたかれている。日本にとっては北方4島は違法に進出され略奪された。日本は返還を要求しているが憲法上は難しくなったし、ミサイル基地も構築しているらしい。 

中国と同じようにプーチンは政敵を消そうとしているし、習主席と同様に長期政権を狙っている。 

バイデン政権の対中国戦略で同盟国と深化を図っているが特に日本は前線基地としての役割が大きくなる。

 

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