バイデン政権で駐沖縄米軍はどうなるのか。民主主義vs専制主義、バイデン大統領の対中戦略は「開かれたインド太平洋」地域に日米印豪に加え英、独、仏などを加えた東南アジアのNATO構想が見えてくる。
その中国に対して万一の時は「先発基地」として沖縄米軍の存在価値は大きいのだ。普天間飛行場の返還と引き換えに辺野古移設が進んでいるが、米・シンクタンクが重要な報告を公開した。
朝日新聞(2021.4.4)「辺野古「完成可能性低い」の記事が目に止まった。
それによると、計画海域で軟弱地盤が見つかり71000本のくい打ち工事が必要になり工事費も急騰、完成時期も2030年が不可能と言うのだ。
一方で、日本政府は「辺野古が唯一」の方針を変えていない。米国は辺野古でなくても普天間飛行場でも沖縄ならどこでもいいようだ。
沖縄の海兵隊組織については以前にアメリカで議論されたことがあり、その時の専門家が新聞のインタビューに答えていたのを思い出す。
米政府系機関の専門家だったが、米の海兵隊組織を維持するためには経費的に沖縄に置くのが一番安いという結果が出たらしい。そりゃそうだろう。グアムにもっていったり、米国本土に移すにしても経費は莫大だ。おまけに日本は思いやり予算で2000億円以上を拠出している。
しかし、沖縄にも問題がある。施設があまりにも狭く、十分な訓練ができないらしい。だから年間のうち大半を海外で訓練しているというのだ。
一方で、駐沖縄海兵隊などが日本を守ってくれるのか。米側は「尖閣も安保適用」を言うが、日本を守るとは限らない。中東に紛争が起きた時、米第7艦隊がインド洋、中東まで派遣された。
所謂米国の世界戦略の前進基地が沖縄なのだ。
米国内では「辺野古移設」に疑問を呈する人は多い。そういう人たちが米政権に辺野古反対を訴えてくれれば、米政府から変更の意見も寄せられないか。それを沖縄県民は思っているに違いない。私もそう願う。
しかし、アメリカは「普天間飛行場でもいい」と言うが、密集した街のど真ん中に基地があることの危険性は誰が見てもわかる。返還を要求していいのだ。一方で、辺野古移設は沖縄県民が反対し、完成しても基地が沈むようなことがあっては自然破壊とカネの無駄使いになる。
今回の日米首脳会談でも話題になるだろう。菅総理はどう説明するのか。日本政府だから恐らく重要な発言は隠ぺいするだろう。そして数年後にアメリカから詳細な情報が漏れてくる。
そんなことでいいのか。
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