2010年10月15日金曜日

鬱陶しくなってきた小沢政治資金疑惑


小沢さんの政治資金にまつわる疑惑問題もだんだん鬱陶しくなってきた。強制起訴になった小沢さん側が、検察審査会の議決の無効を求める行政訴訟を起こすという。これに対して仙石官房長官は「刑事裁判の中で争うしかないのではないか」という一方で、菅総理は「政治倫理審査会か証人喚問などでやらざるを得ないときには党として判断する」と一歩踏み込んだ発言をした。

政府、党幹部が右往左往する間に、輿石さんは「衆議院政治倫理審査会への出席は必要ない」と発言、党方針に異議を唱えた。

輿石さんの記者会見の発言は、新聞では5行ぐらいの内容であるが、テレビのニュースでは、民主党の「国民の生活が第一」のパネルを背景に、口を曲げて、左右に顔を動かしながらの強面の発言は、小沢さんの政治資金疑惑を更に鬱陶しくした。

一方国会内では、1回生議員を中心に小沢支持を鮮明にしたグループ活動を目指し、約50人が集まるという。

国民の80%は、小沢さんに嫌気が差しているが、国会の民主党は民意と乖離した動きをしていると思ったが、民主党国会議員総勢約410人のうち50人が新グループに参加するとして約12%になれば、世論の民意をかけ離れていないと見るべきなのだろうか。

それにしても、小沢さんの「政治とカネ」の問題は疑惑の根が深い。15日の参議院予算委員会で民主党の森ゆうこ議員が「「政治とカネ」の問題で何処が問題になっているのか」と発言したが、野党から激しいヤジを受けていた。

やはり一番問題なのは、検察審査会の審議内容が全く不明であることだ。小沢さん側が無効を求める理由が、告発内容になかった「土地購入原資の4億円が記載されていなかった」という犯罪事実が、議決内容に追加されたことだ。

小沢さんの今回の政治資金規正法違反事件では、この点をはっきりさせなければ何の意味もない。追求を恐れた小沢さん側の抵抗だろう。何の不正もないのなら、こんな無効を求める提訴(手続き差し止め訴訟)はしなくて良いはずだ。

重要課題が山積し、時間をかけての議論が必要な国会で、質問者は「政治とカネ」で小沢問題を避けて通れない状況だ。
小沢さんは一旦離党し、一人で裁判にあたり無罪を勝ち取って復権を目指すのであれば、さすが実力者と思うのだが、今のところ期待できそうにない。

小沢さんの政治資金問題が、鬱陶しく思われてきたら、小沢さんの政治生命は終わりだ。

16日の参院予算委員会で、検察審査会制度が議論になった。検察審査会の審議内容、補助員の発言内容などが公開されていないことでいろんな疑惑が発生している。検察審査会においては審査員に強い権限が与えられている。議事内容の公開については、法務大臣は「国会で議論して欲しい」と答弁した。
写真:第5検察審査会の「起訴すべき」議決 2010.10.5 東京地裁検察審査会掲示板

0 件のコメント: