2010年12月7日火曜日

難しい政権選択の時代に入った日本政界

難しい政権選択の時代に入った。ここ5年間毎年総理が替わり、菅内閣も御多分にもれず最近の内閣支持率は軒並み20%台の前半まで下落、危険水域を超したが、難問山積なのに国会は延長せず閉会した。

延長していれば責任追及で内閣の存亡に係わる事態に至るかも知れない。自民党時代も小泉さんが総理の時、延長案が出ていたにもかかわらず、早々と国会を閉会し内閣が助かったことがある。

一国の総理ともなると、政策よりも政権の維持が重要なのだ。

6日の記者会見でも菅総理は「内閣改造よりも政権運営の出来る体制」にするという。その一環が社民党との協力体制を築くというのだから「何をか言わんや」だ。衆議院の議席3分の2を確保する目的だろうが、普天間問題など安全保障では相容れない政策を掲げている。それで離脱しながら、又協力体制とはどういうコトか。

政権維持のための悪あがきでしかない。

「菅内閣は何をしようとしているのか」、記者の質問に「元気な日本を復活する」ことだと言う。これは菅民主党のスローガンだ。

菅総理は予算で手を打っており成果が出てくると言いたいところだろうが、経済も雇用も一向に改善する様子がない。何をやるにも財源が足かせになる。民主党政権交代前は税収が46兆円だったが、交代後39兆円にまで落ちた不運はあったが、相変わらずの人気取りバラマキ予算が続く。

国民の安全、財産など国益を守らなければならない政権でありながら、対中、対露では国益を害する判断をしている。APECでも惨めな外交を見せつけ、TPPでは党内調整さえも出来ていなかったことが分かった。党内基盤の弱い菅さんに調整など期待できないのだ。

今世論は、菅内閣にNOを突きつけている。指導力がなく、政策に期待できず、政治主導にもなっていないコトが主な要因だ。でも非自民だから支持しているとも言う。

菅さんは発信力が弱かったと反省しているが、党首討論や記者会見などチャンスはあったはずだ。厳しい質問が飛ぶのを嫌がっての発信力不足ではなかったのか。

望まれる総理像?

国民と十分対話でき、党内基盤がしっかりして指導力が発揮でき、政治主導で政策を進められる人材だ。そんな人材が今の政界にいるのか。

政界再編、大連立を煽るメデイア、ジャーナリストも多いが、一体どんな構図になるのか。民主党が分裂し、自民党と再編するなど言われているが描けない。確かに民主党は保守から革新までごちゃ混ぜの政党で軸足がはっきりしない。各グループ毎に分裂し、再編した方が分かりやすい。

結局の処、打開策は解散・総選挙で改めて国民に信を問うことだが、総選挙までに再編
の構図ができあがって有権者が判断できることだ。選挙後再編なんて言うと、またマニフェストが変質してしまい、内閣支持率下落の要因になる。

自民党も今、国民目線の立場に立とうと政策を公募している。自民党のメデイアへの露出も野党になって激減したが、脚光を浴びないのにも何か原因があるはずだ。

メデイアで大受けする人材が、ことごとく失敗している。ここは地味な人材で難局を切り抜ける手もある。

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