2011年5月17日火曜日

政界ドタバタレース:追い上げる野党、逃げ切る菅か



政治課題が山積する中で、菅政権は通常国会を6月末に閉めようとしている。6月末には社会保障と税の一体改革、復興構想会議では東日本大震災の復興・復旧報告案が出て、税制再建、税、震災対策、原発震災対応が迫られているのに国会を何故閉会するのか。

数十兆円が必要とされる第2次補正予算組も急を要し、国会の会期を延長してでも対応するのが本来の政治であるが、菅政権は国会を閉会して何を使用としているのか。

菅総理にしてみれば、相変わらずの内閣支持率の低迷、菅総理自身の政治資金規正法違反疑惑、野党・与党内での「菅おろし」への対抗策だと思うが、自分の「延命」に係わるだけのコトであり、国民にとっては何の利益にもならない。

一方、野党自民党も不信任案提出のタイミングに苦慮しているが、提出後の政局をどう切り抜けるのか見通しが見えない。民主党から政権の座を移譲させるのか、期限付きの連立体制を組むのか。

政権党にありながら、「菅おろし」を企む小沢系グループも、具体的に何をしようとしているのか分らない「小沢頼み」に偏り、財政再建、税、原発災害、東日本災害対策への具体策がさっぱり見えてこない。

まずは政権党内で活発な議論があって良いようなモノだが、権力抗争以外情報がない。小沢さん自身「政治は権力闘争」というように、小沢さんの存在は権力闘争の象徴だ。権力闘争に明け暮れる党に政権を託すことは出来ない。

小沢さんは岩手県選出の国会議員であり、県民の期待に応えなければならない立場にあるが、一向に存在感がないと不信に思うが、先の越前高田市の市長選でも分るように小沢さんが応援した候補者は落選している。岩手県政界での小沢離れがあるのではないか。

菅政権が国会を閉めれば、政界のきな臭さは少なくなるだろうが、政治は混沌として不透明極まりないモノになるだろう。政府の行動をどうやって監視していくのか。野党の意見を聞かずに、独断専行の政策を進めるのか。

「菅総理の存在」自体が政治を行き詰まらせている。二進も三進もいかないのだ。

耳障りの良い側近の意見より、耳障りの悪い忠告をする者の意見を聞くことが、今の菅総理には必要だ。

この政界レース、菅総理が勝つか、野党が勝つか。本音は、菅総理に負けて欲しいと思うのだが。

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