2012年4月21日土曜日

太陽の黒点、極地磁場の異変:地球は温暖化から寒冷化?


太陽北極の磁場が反転し北極、南極
の磁場がN極、赤道付近がS極の4重
極構造に変化 国立天文台提供
2012.4.20 毎日JP

地球は本当にどっちに向かっているのか、温暖化か寒冷化か。19日の日テレニュースZERO「太陽異変で異常気象」で、久しぶりに興味のある発表があった。太陽の極地磁場異変、黒点の数の減少で寒冷化の可能性があるというのだ。170年前(1800年代)、370年前(1600年代)のも同じようなことがあったらしい。

太陽は今、北極がマイナスと南極がプラスの極があり、磁場は約11年周期で反転するのだが、国立天文台、理化学研究所などの国際研究チームが太陽観測衛星「ひので」で観測した結果、南極はプラスのまま北極もプラスに反転しそうなのだ。それが1年早く今年の5月になりそうだという。同時に黒点の現れ方にも異変があり、過去に地球の気温が下がった時期と似ているというのだ(朝日新聞 2012.4.20)。

これまでの太陽の磁場構造 南極が
N極、北極がS極の2重極構造
国立天文台提供
2012.4.20 毎日Jp
過去にマウンダー極小期(1645~1715年)にも黒点がほとんどなかった時期もあって地球の平均気温は低下し、寒冷化をもたらしたと言われる。反転周期は通常11年ほどだが、当時は13,4年と長くなった特徴があるが、今も13年に近く当時と似てきたという(Yahooニュース Newton2012.4.19)。

ロンドンのテムズ川が凍結した写真が寒冷化象徴しているが、その時の写真だ、日本では20世紀後半より約2.5℃気温が低かったという(朝日新聞 2012.4.20)。

今、環境問題として地球温暖化防止が叫ばれ、COPの会合があるたびに先進国と新興国の思惑の違いで混乱を招き決定が先送りの状態だ。

しかし、基本的には地球は間氷期で地球は寒冷化に向かっているのだ。温暖化の原因としてCO2人為説が主流であるが、気候学者らが自然変動説を唱えて反対している。

IPCCが提示した1000年頃からの気温変化を表すホッケー・スチックと呼ばれる木の年輪を基にした図があり、それによると1900年頃から気温が急上昇しているが、この図には1400年ごろから始まった小氷河期が示されていないという。1400年から1800年にかけてはもっと気温は低かったという(正しく知る地球温暖化 赤祖父 誠文堂新光社 2008年7月)。

気温の低かった1600年代、1800年代は、太陽の極の磁性、黒点の周期的な活動に異変が起きた時なのだ。

地球温暖化は、太陽の活動、火山活動など自然変動だけでは説明がつかず、CO2の排出量を勘案すると測定された気温の変動とよく一致するとして、人間の活動を主要因とするCO2人為説が主流となっているが、コンピューターを操るIPCCと気象学者らとの対立は続いている。

しかし、どちらが正しいか、後10年もするとわかるかもしれない。

地球温暖化問題が科学的検証が不十分なまま、政治的な取り組みが進んだために問題の共有化が遅れて、その削減の割り当てで先進国と後進国がもめている。削減には莫大な資金が必要で、万一実施したとしてもその効果はわからない。もたついているのは、寧ろいいのかもしれない。


[後記]
読売新聞(2012.4.29)くらし 教育欄に「太陽 重なる異変の兆し」の記事が掲載された。太陽の磁場4重極化*黒点周期の乱れを解説している。


太陽の黒点数の変化と地球の気温
2012.4.29 読売新聞


地球の気温への影響について


東京大学宇宙線研究所の宮原先生は「4重極構造が続いて地球を包んでいる太陽の磁場が弱くなれば、はるか遠方から飛来する宇宙放射線が入りやすくなり、放射線の作用で大気中の雲の量が増える可能性があり、その結果雨や雪の量が増え、気温が下がることが考えられる」という。


一方、国立環境研究所の野沢さんは「今問題になっている急激な地球温暖化の主な原因は、CO2などの温室効果ガスの増加だ。太陽活動の変化でわずかな温度変化がおきる可能性は否定しないが、温暖化が止まったり、ましてや寒冷化することは考えられない」という。


どちらの説が正しいか、まもなく分かるかもしれない。

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