2012年4月11日水曜日

消費税増税:小沢、野田の「政治の集大成」の同床異夢


野田総理、小沢元代表が政治の集大成として消費税増税、片や増税反対に政治生命をかける同じ民主党にありながら同床異夢を明確にしている。11日の党首討論で野田総理は消費税増税を政治の集大成として、政治生命をかけるという。一方、メデイア報道によると、小沢元代表は10日の輿石幹事長主催の「花見」で「政権交代をしたその味を国民に与えていない。自分は政治生活の最後を終わるために政治家としての意思を発信する」と消費税増税への反対を政治の集大成にするとし、政治生命をかけて野田総理と闘うというのだ。

また、野田総理は党首討論で谷垣総裁の「不成立だったらどうする」との質問に「重い決意で臨む」と発言し、不成立なら解散を思わせる内容だった。普通なら民主党は総選挙回避のために「野田おろし」に走るはずであるが、そんな元気は今はないし、主導する人間もいない。

というのも、昔、田中派が担いだ海部総理が政治改革法案で「重大な決意がある」と発言したために田中派は解散・総選挙回避のために、海部を下してしまった例がある。それだけ総理の発言は重い。

小沢元総理について個人的には「政治とカネ」疑惑、権力の2重構造、剛腕(メデイアが作った剛腕かも知れないが)、自分が主導した政治改革を無視する姿勢など感心できないところはあるが、言っていることは真っ当なことを言っていると思う。

今回の消費税増税反対の理由も、「増税の前にもっとやることがあるだろう」、「政治の仕組みを変えて無駄の削減」などと「マニフェストの原点に帰れ」「政権交代の時、国民と約束したことを守れ」、「今の経済下では増税反対」と主張している。

財政再建のためには増税止むなしと考えている国民も、この考えには同感のはずだ、地方で開催されている「明日の安心対話集会」でも引き上げへの疑問、制度自体への不安の声が上がっているという。

また、最近の世論調査でも内閣支持率は28%まで下落した(読売新聞)。消費税増税推進に対する批判があるのだろう。

民主党政権が信頼を回復し、消費税増税にあたるには「まずその前にやることをやて」増税を政治スケジュールに載せることだろうが、小沢元代表を代表→総理にして内閣を作ることなのか。
自民党は野党協調の前提条件に「小沢切り」が要求している。何故小沢抜きなのか。政治とカネのダーテイー感、主導権争いでひっかけ回される恐れがあるのだろう。常に政局には小沢さんの存在がある。

小沢さんが、再び政治の表舞台に出てくることは無理だろうが、主張していることは真っ当な意見である。

野田総理をはじめ民主党政権が増税に取り組むには必要不可欠な条件なのだ。

中途半端で譲歩に譲歩を重ねたいい加減な制度改革を政治の集大成と言ってほしくない。

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