2013年6月24日月曜日

東京都議選自民全員当選:続くギャンブル政治、でも勝った試しはないのだ

東京都議選は自民党が全員当選、民主党は雪崩的惨敗で4年前とは真っ逆さまの結果に終わった。またまた政治はギャンブルの様相を呈するが、有権者は勝った試しがないのだ 。平成に入って総理は17人目、政権交代できる小選挙区制の結果といえども余りに酷すぎないか。政権につくことは政治家の野望で、広告会社が作成したキャンペーンにメデイアが乗っかり、視聴率の取れる番組を作成することにより世論を形成し、国民は追随する結果、政治はギャンブル化する。

コメンテーターもその戦術に沿う者を選ぶので、ご意見番的発言はない。

都議選は参院選の前哨戦と見て、安倍総理は「半年間の政権の実績に一定の評価を得た」と胸を張る一方で、「一層謙虚に身を引き締めていく」とも言う。「経済を取り戻す」期待が大きくアベノミクスが評価されたのだろうが、実感にはほど遠い。

「民主党政権はもうごめん」の感情が、「又、自民党」になったのだろう。

今後を見据えにくい現状だが、また賭に出たのだ。

例の小泉劇場では、「自民党をぶっ壊す」「反対する者は抵抗勢力」と煽り、メデイアも乗っかって異常な雰囲気を醸したが、格差は拡大し、殺伐とした社会、自民党は何も変わらない旧態依然としたまま、骨太方針も最後は骨細と揶揄された。

2009年の民主党の「政権交代してみませんか」は、自民党の長政権に飽き飽きしていた国民に「この辺で一度、民主党に」という気を起こさせた。国会審議で豊富な知識で自民党政権を切って捨てる論客を抱え、国民の期待は大きかったが、結果は惨めなものだった。

小泉、安倍第1次、福田、麻生、鳩山、菅、野田政権で国民が勝ち取ったものに何があるか。それぞれ政権は難題を抱え、菅政権では大震災、あってはならない原発事故にさらされ、国民の期待に添う政権運営が出来にくかった。安倍第1次内閣以降は悪しきたらい回し政権が続いた。菅、野田政権では「いつ解散するのか」が主要なテーマになってしまった。

不満が鬱積し、閉塞感漂う時に、「強い日本を取り戻す」と安倍さんが出てきた。金融政策をデフレ派に任せておけないとリフレ派が台頭してきた。2%物価目標、大胆な金融政策を訴えたと思ったら、市場が反応し円高、株安から円安、株高に転じた。安倍総理の提唱する「アベノミクス」はG8の国際舞台でも評価され、「国際舞台に躍り出た」と安倍総理は踊ったのだ。

国民は、今度は安倍総理に賭けたのだ。

今、アベノミクスは「バブル」とか、「実感がない」と評価は二分している。米国が量的緩和を縮小し、来年半ばまでに終了するとバーナンキ議長が表明した。米国と日本で金融政策の差が拡大する恐れもあり、アベノミクスの生命でもある円安、株高の先行きに警鐘が鳴る。

しかし、安倍自民党は、都議選の圧倒的勝利を参院選につなぎたいという。後1ヶ月だ。

アベノミクスの実感が伝わってこない大多数の国民、中小企業が、どう判断するか。

参院選後に控える政策課題への取り組みにどう判断するか。


ギャンブル型政治に勝った試しはないのだ。

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