2013年6月21日金曜日

バーナンキ・ショックの日本への影響:やっぱり「アベノミクス」は一時の夢?

バーナンキ・ショックの日本への影響はどうなるか。やっぱり「アベノミクス」は一時の夢だったのか。FRB・バーナンキ議長が量的緩和の終了の道筋を示したことで、市場は円売り、ドル買い、ジャブジャブの資金が株から離れることで株安に転じた。今まで、円安、株高だった市場の動きが、円安、株安の展開になってきたのだ。

バーナンキ議長の、量的緩和は継続するも来年半ばまでに終了させる発言で、NYダウ平均は、350ドル安、20日の東証株価は230円安の1万3014.58円、1ドル98.09円の3円安だ。

FRBはリーマンショック後、急激な量的緩和を繰り返す一方で、日銀は緩慢な緩和を続け、通貨流通量に大きな差をつけた。その差がデフレから脱却できない要因だと日銀は各方面から批判された。

それでも白川元総裁は、対GDP比でマネタリーベースを比較すると日本は先進国一高い比率だと言い、慎重な金融政策運営に徹した。

でも、デフレから脱却できないことは日銀にとっては不利だった。安倍総理の大胆な金融政策に呼応して黒田総裁が就任し、2年で2%物価目標達成、2年でマネタリーベースを2倍にするという異次元の金融政策に市場は反応し円安、株高に転じた。

安倍政権は、アベノミクスの効果と吹聴するが、バーナンキ・ショックは円安、株安のおかしな動きを示した。

しかし、21日の東証株価は朝方300円安で動いたが、終値は215円高の1万3230円だ。米国では下がり、日本では上がる結果になった。

従来と同じように円安が株高を支えたようだ。バーナンキ・ショックは日本では影響ないかにみえるが、そうはいかないだろう。

白川・元日銀総裁は、国会で欧米の金融政策と比較されるたびに、日銀の金融政策は欧米の中央銀行とコミットしていると応戦するのが常だった。

ところが、FRBが出口戦略に出たことは、日米の金融政策が今後は違ってくることになる。米国の動きと同調することはできないだろう。

安倍総理、日銀の真価が問われる展開になりそうだ。

「アベノミクス」が、一時の夢で終わらないように期待したいが・・・。


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2013.6.20 投稿
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