2023年2月17日金曜日

2月6日、「空白域」でトルコ大地震発生:他人事ではない、日本も可能性大だ

 

トルコ地震を伝える NHK2月14日 ニュース7

6日、トルコ南部、シリアで発生した大地震はM7.8,次いで9時間後のM7.5とよく知られている東アナトリア断層の「空白域」で発生したという。通常は7~7.2と見ていたので7.8は「想定外」だったのだ。 

果たして前兆現象があったのか調べるために1週間分の新聞を見たが、見つからない。メデイアでは地震雲が観測されたというが関係なさそうで、動物の異常現象もあったらしい。今後の検証を待つまでだ。 

新聞による被災者の話では2回目の地震で天井が落ちたというが1回目が午前4時ごろ、皆寝室で寝ていた時だが、2回目は9時間後と言うことは1回目の後に余震が続いたのだろう。布団をまとっていたので寒さがしのげたか。水は自分の尿をペットボトルに入れて飲んだという。 

被災写真を見ると倒壊した建物のコンクリート壁は薄く、鉄筋は細い。耐震設計になっていないことは素人でもわかるが、耐震基準を守っていなかったのか。関係者130人余りが拘束されているらしい。パンケーキクラッシュと言うが無事な建物の数が少ない。原爆投下された状況だ。 

これからトルコで検証が始まるが、地震学者がどう発言するか注目だ。 

これほどの地震だから専門家も警告していたのではないか。しかしあまり煽ると困るので政府が何らかの手を打ったのか。 

良い事例がある。2009年4月、イタリア・ラクイラ地震だ。数か月前から微震、地中のラドン濃度高まり地震のリスクが高まったが、7人の学者が「安全宣言」をした直後に地震が発生、禁錮6か月の実刑判決を受けたという(読売新聞2012.10.23)。 

読売新聞 2012.10.23

このニュースは日本でも地震学者を震え上がらせた。

日本でも地震学者の予測は多い。1977年、石橋レポート「駿河湾地震の可能性」は東海地震が迫っていることを警告し、これを機に地震観測網が張られたが、50年たっても未だ発生していない。

2012年だったか、読売新聞で「首都直下地震M7クラス4年以内に70%」と報じられて何故4年後だと注目されたが、南関東でのは発生確率から算出したらしい。 


ハザードマップに最近の地震をプロット

政府地震調査研究推進本部がハザードマップ「確率論的地震動予測図」を発表、震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を、色分けし確率の高い地域を濃くした地図を発表した。しかし阪神淡路大震災や東日本大震災は色の薄い地域で発生、また日本海側、内陸でも色の薄いところで多く地震が発生している。週刊ポスト(2012.11)では「地震予知は大ウソだった」と言う記事を載せた。 

今、日本でも空白域に警告を鳴らすニュースが流れる。

3.11東北地方太平洋沖地震の震源域の北(青森県沖)と南(房総沖)には割れ残りがあり、かつアウターライズ地震も心配されている。北海度沖、千島海溝では巨大地震が切迫している。

首都直下地震、関東大震災、相模トラフ、南海トラフ沿いの地震に関しては予測が多い。「いつ、どこで、規模?」の応えられる予測はないのだ。 

地震予知も地震の発生メカニズムがわからないのだから出来るはずはないという専門家もいる。しかし可能性もあるのだ。 

井戸水水位の変動は学会でも認められた予知技術ではあったが、失敗例もある。京大防災研が京都大津の山間部で井戸水の水位は勝っていたが、水位が高止まりしたために巨大地震の発生を学会で発表、HPでデータの公開を始めたが、いつの間にか中止された。地震が発生しないのだ。 

FM電波異常は八ツ岳天文台、電通大早川さんらが研究している。地盤の割れで電磁波が発生、電離層の電子数に変化が生じ遠くのFMラジオが聞こえる現象があった。東日本の時は40分前に前兆があったという。 

今、兄弟の梅野教授らがS-CASTとして観測値を公表している。 

GPSの測地学の村井さん情報提供している。週刊ポストにもデータを公開している。 

大気中のイオン濃度、ラドン濃度も予知に役立つというが数値が異常を呈したので警告を発したが何も起こらなかったことがある。そのうちに公から姿を消した。 

地震予知も期待した領域には入っていない。研究者の研究テーマだとしてもS-CAST、村井さんのグループは有料でデータを公開している。役に立っているかどうかはわからない。 

たかが地震予知、されど地震予知だ。もたもたしている間に巨大地震が発生、後で検証したら前兆が出ていたということにならないか。

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