今国会で、岸田総理が提唱する「異次元の少子化対策」で児童手当が問題になっている。自民党は「所得制限なし」としたが、以前民主党政権時に児童手当が提案され、野党・自民党は「ばらまき予算」と批判し、所得制限を要求した。
ところが今回の政権が提案する児童手当に所得制限がついていないことで立憲民主が政権を追い詰めている。当時予算委員会で「愚かもの目」と声を上げた丸川議員は謝罪し、岸田総理も「この10年間で政策のニーズが大きく変化した。様々な意見を踏まえて内容の具体化を進めている」と弁解した。
これを機会に立憲民主は民主党政権から自民党政権になってストップした政策を洗い出す「失われた10年政策検証プロジェクト」を設置すると発表した。
あの「夢のような自民党政権」とはとてもいいがたい安倍元総理が「あの悪夢のような民主党政権」と揶揄した時に、何故、旧民主党議員は反論しなかったのかと不思議に思ったほどだ。
朝日新聞(2020.7.15)でも原・編集委員が「民主党政権にもレガシーはある」と記事にしたが、全く同感だ。
2012年、当時の自民党安倍政権には続く閣僚の不祥事などで国民は自民党政権に飽き飽きしていた。そのに菅さんが代表だった民主党に小沢さんが加わり、「政権交代しませんか」のキャッチフレーズで民主党政権が誕生した。
民主党政権ではマニフェストを重視し公約を発表したが、財源の確保ができず、だんだん国民の不満が高まった。そこに沖縄基地問題での右往左往、3.11東北地方太平洋沖巨大地震、津波災害、福島第一原発事故の対応でのい不運も重なったが、野田政権では「前へ進める政治」にまい進した。
「コンクリートから人へ」が公共投資から人への投資を重視、78円前後の円高だったが、経済成長率は1.8%、安倍政権の1%前後とは大違い。円高、株安から円安、株高へアベノミクスで一時は成功したかに見えたが、行きすぎた円安で苦しめられ今は130円前後の円高傾向で一段落か。
税金の無駄使いをあぶりだそうと「事業仕分け」をしたが、成果は別として国民に税金の使い道をあぶりださせた。野田政権では消費税10%への道を付け、国会改革など「前へ進める政治」に取り組んだ。
しかし、党首討論で約束した改革などに安倍さんは取り組んでいなかったことを、のちの予算委員会で安倍さんを野田さんが追及していたのを思い出す。
一方、自民党安倍政権はどうだったのか。奈良での銃撃事件で犠牲になったことでいまだ、評価が高いようだが民主政治の崩壊、公選法、政治資金規正法違反など私利私欲の政治を行った。
「あの悪夢の自民党政権」と揶揄されても不思議ではない安倍政権だったが、逆に旧民主党政権の良さが浮き彫りになる可能債が大だ。
立憲民主はしっかり旧民主党政権の政策の検証を行ってほしい。決して失われた10年ではないことをしめしてほしいものだ。
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