懲罰処分は今月中、検証実験は来月中間報告と思ってメデイアの報道に注目しているが、理研の改革は進んでいるのか。野依理事長の自らの辞任がなければ職員の安ど感から改革は腰砕けになるのではないか。
野依理事長は13日、「責任は感じるが私の仕事は改革をしっかりやっていくこと」と記者に答えたようだ。STAP細胞不正事件が世界三大研究不正事件に上げられるほど、理研ばかりでなく日本の科学界の信用を失墜させた責任は非常に大きいが、野依理事長はその責任をどこまで本気で考えているのか。
ノーベル賞受賞者であることで周りが「責任をとって辞任を」と言わないのをいいことに続投を考えているのか。
このほかに改革委の提言に対して「精神はできるだけ汲み取りたい」と言ったり、「未熟な研究者」と切って捨てた小保方さんに「処分次第では検証実験に参加させ決着をつけたい」と言ってみたり、野依理事長の下では改革は覚束ないことははっきりしている。
msn(2014.6.23)が理研改革委の提言の行くへを探っている。
神戸の研究所は構造的欠陥があり解体を提言しているが、神戸市長や文科省の改革指導助言チームの座長は解体のないように協力するという。
解体に抵抗するのは政治家ばかりではない。優れた研究もやっており、それなりに成果も出しているので理研の職員も存続を希望しているようだ。
しかし、最近は自由闊達な雰囲気も変容してきて22年には次期センター長は外部から公募せよと提言されていたようだ。
トップ層全体の弛緩したガバナンスが不祥事の要因にもなり、改革委はトップ4人の退任を提言しているが今のところ西川さん一人が退任を決めたようだ。
小保方さん、笹井さん、竹市さんには「厳しい処分」を提言しているが本人たちからの行動は見えない。竹市さんは記者の質問に答えて「これから事務局と相談してみる」という。
小保方さんにも「極めて厳しい処分」と提言されていたが、皆黙っていれば厳しい処分は避けられるとでも思っているのか。
張本人の小保方さんは弁護団を抱えて「万一の時は裁判闘争をするぞ」とけん制しているようだ。弁護団も「見放しはしない」と言っているようだ。
スパッと処分を決めるには、野依理事長の自らの辞任が一番効果がある。
それをご進講できないのは、ノーベル賞受賞者を守ろうとしているのか、それとも野依理事長で改革はできると思っているのか。
今回の理研の不祥事の責任は、トップである野依理事長の責任であることを忘れてはいけない。
文科省と野依理事長が進めている世界から優秀な研究者を高給で集めて成果を出す特定国家研究開発法人(正式な名称?)構想は日本の研究にはなじまない。
一つの研究機関に集中するのではなく、地方大学や各研究機関に研究費を配分し、各研究機関の平均点を挙げる政策の方がよっぽど成果が上がると考えるのだが。
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