2014年6月10日火曜日

理研の懲戒処分?:野依理事長自ら辞任すれば一気に進むのでは

STAP細胞論文ねつ造事件を受け、小保方さんを始め関係者の処分ももうすぐだろうし、同時に改革も急がれるが進捗状況はどうなのか。恐らく順調にいっていないはずだろう。理研のみならず、これだけ日本の科学界の信用を失墜させた責任は大きく、それだけ処分も難しくなる。

恐らくノーベル賞受賞の野依理事長をどう守るか、ノーベル賞候補に近かった笹井さんをどうするか。全体のバランスを見ながらの処分だから難しいはずだ。小保方さんだけの厳しい処分では片手落ちだし、曖昧な処分でも批判が上がるだろう。

この処分は理研の存亡がかかっているとみても言い過ぎではない。

しかし、一気に解決する方法もある。それは野依理事長自ら辞任を宣言することだ。「私が責任を取るから、君たちも自分の進退を考えろ」と全理事に引導を渡すことだ。

理事長が「自分だけは残留したい」で「お前たちは辞めろ」では説得力がない。新聞報道によると、理研改革委員会が「人事刷新のために全理事は交代せよ」と要求するらしいが、「理事長は除く」では話にならない。

改革委員会が、野依理事長が本部長の理研の改革推進本部の下に置かれていることも問題だろう。本部長に辞めろとは提言しにくいはずだ。

しかも、この事件の背景に野依理事長と文科省が進めた特定国家研究開発法人への指定の利権にかかわる問題があるようだ。ふんだん(?)にカネを使って1カ所に優秀な研究員を集めて成果を上げることを目論んだ構想だが、いかにもノーベル賞受賞者の考えそうなことだ。

地方の大学だって地域に密着し成果を上げている研究もある。一極集中ではなく日本の研究機関の平均点を上げる研究資金の配分、政策が大事ではないのか。

管理責任を問われる丹羽センター長、笹井副センター長は処分が下る前に自主退職したらどうか。それぞれ研究に力のある人材だ。大学などで招き入れる機関も出てくるのではないか。丹羽さんは訳のわからないSTAP細胞の検証実験に取り組んでいるがうまく言っていないという。

一方、小保方さんの処分では下村文部科学相や理研改革委員会が「理研の検証実験に参加させたらどうか」と発言し、小保方さん本人も代理人を通じて「検証実験参加」を希望しているという。

でも、浪花節的処置は禁物だ。野依理事長は「未熟な研究者」と切って捨てたし、STAP細胞論文には「小保方さん一人の不正行為」と認定した。それとの整合性をどう国民に説明するのか。

そういう小保方さんを検証のためとはいえ実験に参加させて良いのか。又、世界の笑いものになるのではないか。

厳正な科学者としての考えで処分を決めるべきではないか。

今の小保方さんは恐らく研究者としての信用はなくなっているし、今後小保方さんと共同実験をやる研究者がいるのか。理研内だって「危ない研究者」のレッテルを貼っているのではないか。

再生医療のプロが集まっている研究所で再現テストをやっても成功しないのであれば、「STAP細胞は再現性なし」で納めても良いのではないか。

理研の懲罰、改革はスパッと決めて欲しい。いろんな意見が出るようでは世界の笑いものだ。

ところで話は別だが、日本ではSTAP細胞論文が大きな話題になったが、STAP細胞発案者のバカンテイ教授は何故再現実験をやって小保方さんにかかった疑惑を払拭させてくれないのか。

これは以前に新聞に載ったことだが、米国の再生医療のシンポジウムで開催者の専門家に日本の記者がSTAP細胞のことを質問したら、「自分も再現実験をやったが失敗した」、「STAP細胞は存在しない」と答えた記事があった。

「生物学の常識を覆す細胞」、「ES細胞ともiPS細胞とも違う細胞」であるのに何故、アメリカでは話題にならないのか。

論文にねつ造、改ざんの疑惑が出て来たので騒ぎになったのだろうが、理研内の検証委員会(?)で「あの論文発表記者会見はまずかった」という意味の反省が指摘されていた。

何故か、日本人だけが騒いで終わった」STAP細胞のような気がしてならない。

そして未だSTAP細胞の存在に期待する人もい多い。そういう研究者が細々と研究を続けるのもいいのではないか。常温核融合も疑似科学と言われているが、未だ研究している人もいるのだ。

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