2014年6月20日金曜日

理研・STAP細胞不正事件(3):小保方さん実験参加は、野依理事長辞任回避策か

理研のSTAP細胞不正事件で、小保方さんの実験参加容認は野依理事長の辞任を回避する策なのか。19日、野依理事長が記者の質問に答えて「小保方さんがやらないと決着が付かない」と小保方さんを検証実験に受け入れることを表明したと言う(読売新聞2014.6.20)。

ただ、この内容だけでは不十分で毎日新聞WEB版(2014.6.20)では、野依理事長は「小保方さんの処分が懲戒処分にでもなれば難しい」とも付け加えた。当然の話だ。

監督官庁の文部科学相や「極めて厳しい処分」を要求している理研改革委員会も小保方さんの検証実験参加を要請していた。

「未熟な研究者」、世界の笑いものになった「杜撰な実験ノート」、何かマジックを使ったのではないかと疑う小保方さんを理研はどういう形で受け入れるのか。

今、ほとんどの専門家は「ES細胞では」とみているが、小保方さんは「ES細胞を混ぜていない」と否定する。

「完全にSTAP細胞を否定することが出来ない」のであれば、小保方さん自身にやってもらい、その是非を判断すべきであるが、論文発表直後に疑問を呈した専門家が「非常に低い確率ではあるが未分化の細胞が存在している可能性がある」と言ったことがある。

小保方さんが「ES細胞ではない」というのであれば、何故ES細胞の可能性が高い解析結果が出ているのか。

この可能性が残る「未分化の細胞」がSTAP細胞なのか。だとしたら何ら新しい発見ではない。

小保方さんの参加で決着を付けるのであればそれに越したことはなかろう。「実験計画をしっかり立て、どういう結果になったら実験を止めるのか」を国民に説明する責任が理研にはある。

そして今回の不正事件の一番の要因は、理研のガバナンスの欠陥にあり、日本科学界の信頼を大きく失墜させたその責任は野依理事長にある事は明らか。

まず、野依理事長が自ら責任を取り辞任すべきだ。野依理事長の辞任なくして理研の再建はない。

CDBの幹部のコメントを見るにつけ、責任感の無さに失望する。野依理事長が率先して辞任することで幹部に進退をはっきりさせたらどうか。

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