2019年6月16日日曜日

今日の新聞を読んで(259):野党は自民に代わる政策、内閣陣容を示せと言うのか


野党が政権を再び狙うのであれば自民党に対抗できる政策、「影の内閣」として政権の陣容を示せという(朝日新聞2019.6.16 「影の内閣はどこへ行った」)。正論だろう。今の野党を見ると政策が一致しなければいざというときバラバラな行動になり烏合の衆と批判され国民の信を失うことを心配しているのだろう。

小異を捨て大同でとりあえずまとまろうという意見もある。そうでもしなければ散ってしまった同士を再び結集することはできないのだろうが、自民党の今を見てみよう。憲法改正、原発再稼動だって多様な意見があるではないか。それでもまとまっているのはどうしてか。

野党は、逆に主導権をとりたいために無理難題を主張しているのが野党第一党の立憲民主の枝野さんであり、野党第二党の国民民主の玉木さんは割合に融通が利く動きをしている。

内閣の陣容はどうか。今までは「シャドウキャビネット」、「明日の内閣」「次の内閣」が叫ばれたが、10人ぐらいの陣容だった。今、国民民主の原口さんが「次の内閣」を提案したときも枝野さんは「時期尚早」と足並みが乱れた。

旧民主党は数党に分裂したが名もあり政策通の議員も多いはずだ。国会の予算委員会でも安倍政権への追及に欠かせない。

次の総理、副総理、財務大臣、外務大臣、文部科学大臣、国交大臣に官房長主要閣僚候補はいるだろう。

質の悪い安倍総理、麻生大臣は何をやったのか、えらそうな態度で記者をにらみつけるだけではないか。外務大臣は海外を飛び回りスタンプラリーと揶揄されている。官房長官だってポスト安倍を狙う存在になってきたが内閣人事局で官僚ににらみを効かせる権威だけではないか。

今はおかしくなっているが、政治は官僚に頼っている。政権が特に何もしなくても、大臣が誰だって7割がたは官僚がうまくやってくれるのだ。

国会予算委員会を見ていれば分かる。大臣の質の悪さ、答弁に困ると事務方の官僚がアドバイスしたりメモを渡し助け舟になる。

ほとんどの大臣がペーパーの棒読みで野党の追求に対応しているが、官僚があらかじめ質問取りをして答弁書を作成し、大臣に渡して、大臣が棒読みしているのだ。

安倍総理は国会審議より○○審議会、諮問委員会を重用しているが審議内容は官僚が決め、案を作成し一見民間委員が提案しているように見せるだけなのだ。

その官僚も内閣人事局で官僚の人事が政治でコントロールされているが、安倍政権は悪用して運用しているために中央官庁も変わってきた。この制度を見直せば改善できる。

政権交代で国民が重要視するのは「次の総理」だろう。

でも今までの政権交代で総理がまず決まっている例はなかった。日本新党の細川さん、民主党政権での鳩山さんも、当時政権交代をリードした小沢さんの役目が大きかった。

小沢さんの提案を受け入れた細川さんは、官房長官は「さきがけ」出身の谷村さん(?)を指名した。民主党の時だって小沢さんが鳩山さんに「やってみるか」と問い「はい」と答えて決まったと当時の新聞は伝えていた。

今は決まっていなくても、政権交代すれば誰かに決まるのだ。

要は政権交代をリードする人材がいないことだ。国民民主は小沢さんを選挙対策の顧問にしたが、野党では小沢アレルギーが強すぎる。岡田さんあたりがいいのではないかと思っているが徒党を組む人材ではなかった。

安倍総理は自らの政治の失敗を感じているのだろうか、しきりに「悪夢のような民主党政権」と政権交代の動きをけん制する。それだけ危険を感じているのだ。

旧民主党の議員たちはこの「悪夢呼ばわり」にどう答えるかだ。

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