2019年6月24日月曜日

参院選の動向が見えた:個別政策では反対でも総合力で安倍自民なのか


朝日新聞(2019.6.24)の本社世論調査から来る参院選の動向を考えたら、個別政策では安倍自民に反対でも総合力ではやっぱり自民と言うことになるのか。

自民党が選挙公約に掲げた消費税増税は反対51%に対して賛成43%で賛成が増えているようだが景気後退のリスクを考えても「仕方ない」と思っているのか、それとも使い道の社会保障制度重視を考えているのか。

安倍総理がどうしても進めたい憲法改正は反対50%に対し賛成30%と相変わらず反対が優勢だ。当然だがどの草案と比較するのか。自民党草案なのか。国会の憲法審議会はもたついているのではないか。

麻生大臣が金融審議会の報告書受け取り拒否は反対68%に対し賛成14%、「老後生活資金が2000万円不足」が独り歩きし報告書の真意が無視された感じだ。

安倍総理が党首討論で年金制度は改善しているとした年金不安は「不安が強まった」49%に対し「それほどでもない」が45%と拮抗している。でも年金制度への取り組みは「不十分」が72%に対して「十分取り組んでいる」が14%、参院選での「年金問題を重視する」は51%で「重視しない」の41%を上回っているが年金問題はすでに破たんしていることを国民はわかっているのだ。

アベノミクスの成果としてメデイアが取り上げる街角アンケートでは「成果を感じない」が多いが今回の調査で「暮らし向き」について「苦しい」と答えた人が53%で「余裕がある」31%を大きく超え、経済政策の評価では「評価しない」43%で「評価する」38%を上回った。

それでも内閣支持率は45%、支持しない33%を大きく引き離している。支持率が下がったといっても野党の不甲斐なさで結果は変わらないのか。政党支持率も自民が相変わらず37%と野党を寄せ付けない。参院選比例区での投票も自民党が40%と野党を引き離す。

安倍総理は得意分野を「外交」とし、成果は別としても内政を犠牲にしてまで世界を飛びまわるために政府専用機のタラップを上がる姿を見せつけられると「外交を評価する」が53%になるのだろう。でも新聞が伝える対中、対北、対ロの外交政策が行き詰まっていることを知ってのことか。

恐らくトランプ大統領とのゴルフ外交に見る親米外交を評価しているのだろうが、深入りすれば他の先進国から爪はじきにされる危険も含んでいる。G20でどう手腕が発揮されるか。

国民は相変わらず内閣支持が高く、政党の自民党支持だ。

この雰囲気を払しょくするにはどうしたらいいのか。

安倍自民党政権に不利な材料はいっぱい出てきている今、政権交代のチャンスなのだが旧民主党の連中をまとめていくリーダーが不在だ。小沢さんの名前が挙がっていたがすでに過去の人、野党には小沢アレルギーが大きい。

相原さん、野田さん、岡田さんもいるが相原さんは民進党を潰したとみられているし、野田さんも民主党を潰したとみられている。岡田さんに期待したいが徒党を組んで行動する人ではない。

自民党内にもポスト安倍が見当たらない。岸田さんも決断力がなく禅譲を期待している。麻生さんと組んでの宏池会復帰もどうなるか。他に名前の挙がった候補は石破さんを除いて可能性はない。

その石破さんも常に対抗馬として名が上がるが、安倍さんからは干されている。遅まきながら会派を組んだが19人では単独で総裁候補には立候補もできない。

そこで問題は、野党が引き抜き野党統一候補として石破さんを立てるのだ。一度メデイアで浮かんできた案が、どうなったか。

昔同じ例がある。確か自民党でうだつが上がらない海部さんを野党が担ぎ、海部政権ができたことがなかったか。

石破さんが政治生命をかけて決断できるかどうかになるか。


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